思考溜り

その名の通り、ここには思考が溜る。どんなに崇高でも、下賤でも、わたしの思考の全てはここに溜る。

2020年のえろげについて

2020年終わり。

今年出たえろげについて語る。

それでは。

 

 

『白昼夢の青写真』

エロゲ史に残る傑作に‘‘なり得た‘‘作品。だが、悲しいかな、本作は名作という段階で止まってしまった。その理由として二点、挙げられる。

一つがCASE0の展開があまりに捻りがなく、予想通りに事が運んでしまったこと。全体の内容自体かなり良くできていたと思うし、実際面白かった。また、CASE1~3とCASE0への繋げ方も見事で、ライターの力量を感じさせるものであった。肝心のCASE0も面白いと言えば面白かった。だが、先の展開があまりにテンプレートに沿ったものになっていて、驚きに欠けている。話のジャンル自体が面白さ、驚き、悲しみ、そういった感情を詰め込まれた抑もの時点で完成されているジャンルであるために、工夫を怠ってしまったと感じざるを得ない。ただ勘違いしないでほしいのが、これによって作品の完成度が大きく落ちたというわけではなく、飽く迄「傑作」になるためにはこうする必要があったという話である。事実要所要所ではライターが想定してたであろう感情を受け取ることはできたし、終盤での慟哭はすさまじいものであった(後述)。しかし、それもCASE1~3の存在あってのことであり、CASE0単体で見た場合、やはり大した物語ではないと一蹴するだろう。

二つ目が、終盤の展開にご都合主義を持ち込んだことである。最後、世凪との別れに涙した者は多いだろう。だが、その後の世凪との再会はどう思っただろう。おそらくだが、これは割れる。「は?」と呆れ返るか、再開に再び涙するか、だ。前者はあれだけもう会えないと言っていたのに(読者視点では)すぐに再開を果たしたために、感情よりも理性が先行してしまった。後者は逆に、感情が先行し、理性を抑えつけたか、もしくは感情によってご都合主義が隠されたか。正直これまでの感情をライターの想定通りに受け取っていれば、これについて喜んでしまう。なぜなら世凪に再び会えたことが至上の喜びである筈だから。まぁ、これについてはあれからいろいろと考えてはみた。特に根拠もなく、プレイから時間がたっていて曖昧な記憶が多く不確定な推測ではあるが。つまるところ海斗が人々に「世凪という物語」を語り続けたために、あの「世界」で世凪という概念が生まれた。あの「世界」は世凪である。世凪の頭の中である。どこへ行ってもあの中の住人が踏んでいる大地は世凪であり、空気も水も世凪である。そこに「世凪という概念」が生まれた。しかしそれもまたあの「世界」にある時点で世凪である。そこで「世界」は世凪という存在を了解した。「世界」と概念が調和し、以前の世凪と同じ人物が顕現した。……ちょっと自分でも何言ってるかわからない。だからなんていうか、あの「世界」は世凪の頭の中。その中に「世凪」っていう人の認識が共有される。つまり世凪の頭の中にまた別の世凪っていう認識が共有されてるって状況で、それが調和することによって、世凪の頭の中に「世凪」が顕現した……と。正直伝わった気はしないけどこんな感じですはい。

一応こんな感じに無理矢理な理解はしてみた。ただ、本当に無理矢理だしやっぱりこの展開はちょっとなぁと思う。だから一つ目はともかく二つ目は明確に減点対象となった。最初に言った「傑作」になり‘‘得た‘‘作品というのは心からの言葉であるだけに、非常に勿体ない。

ただ、何度も言ってる通り、CASE1~3と0への繋がりは見事であるし、1~3を単体の物語で見ても価値は高い。良い作品であるだけに不満点が目立ってしまうが、少なくとも買って損をすることはないと断言する。

『さくらの雲*スカアレットの恋』

なぁなぁ、まさかとは思うけどわたしのフォロワーに2020年中にこれクリアしなかった人はいないよね? わたしでなくとも多くの人が今年中にやれと何度も言ったんだから。もう知らないからね。もう2020年は二度とやってこない。残念だったな! わたしは貴様らに一生マウント取り続けるからな! 2020年にやっておけばよかったって言っても煽り続けるからな!

閑話休題

冬茜トムの最新作。この作品が名作であることはプレイ前から自明であり、また傑作に届き得ないことも必然であった。しかし確かな爪痕を残し、『アメイジング・グレイス』とは別種の感情を抱かせた。あの時わたしは冬茜トムというライターに対し、その技量に対する惜しみ無き称賛を送った。この度彼の技量に対する驚きは些か落ちていたものの、やはりライターとしての力量はすさまじいものであると感じた。多くの人が感じていたであろう所長との別れの悲しみ。これは全ての人が最序盤からわかっていたことだ。タイムスリップというジャンルの時点でそれは不可避である。なればこそ、そこに至るまでいかに感情を構築するか。これに関して、いやはや、流石だ。彼はもともとキャラの魅力を引き出し、愛着を沸かせること得意だとは常々感じていた。本作に於いても遺憾なく発揮され、所長というキャラクターを最大限魅力的に描き切っていた。所長以外のキャラが少し弱いと感じたが、まぁ仕方ない。寧ろ過去作のキャラが立ちすぎていたと考えれば今作も十分なものであった。

 

 

 

2020年にやっておけばよかったって言っても知らないからな! やる機会があったのにこれ以降にプレイした人は一生後悔してろ!

アインシュタインより愛を込めて』

……ふぅ、この作品は信者向けです。わたし含め、新島信者は絶賛し、そうでない者たちは様々な意見あれどストーリーを誉める人は少ない。描写不足、ああ、確かにそうだ。この作品についてブログで書いた内容は基本的に頭の中で補完した。本編の役割は妄想の根拠を探すみたいなものだ。正直に言って、これを名作に分類するのは少し気が引ける。まぁシナリオがいかにも新島って感じだし。基本ヒロインに追われたいんだけど最後には自分で追う。ストーリー構成としては『はつゆきさくら』と同じ。普通に考えて信者受けはいいよねって。ただこれも正真正銘の名作になり得た作品ではあった。そうするには足りないものがあまりに多いけれど。もうちょっと何かできたんじゃないかなぁ……。あとは来年出るって言われてるロミメインのアペンドに注目だね。あれが良かったらこの作品への信者以外の見方も変わるかも。変わらないかも。

まぁ結局作品の評価なんてそれに何を求めてるかってことだ。信者たちは「新島夕」を求めていた。少なくともそれには答えていた。悲しいことにそれ以外の部分ではユーザーのニーズに答えられてはいなかったよ。

ただ、日常会話とかキャラ同士の掛け合いは客観的に見ても普通に面白かったからこの作品を誉めるところがないもないくそげと断定してる人には賛同しかねるかな。それだけじゃ足りないのはわかるけど誉めるところが何もないってのは言いすぎじゃない?

今年は魅力的なヒロインが多かったなぁ

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うん……うん……。所長と凛は前から好きだなと思ってたけど、まさか由奈ちゃんがここまでとは。

そういえば

恋愛×ロワイアル、これもまたいい意味で期待を裏切ってくれた。見方によってはこれが今年一番良かったと言っても過言ではない。アサプロの作品は数年前に一度プレイしたきりだったけど、ちょっと後悔したくらいにはよかった。フォロワー曰くかりぐらし恋愛が本作と同じレベルで面白いとのことだからいつかプレイしたいね。

まぁ真の覇権は『竜姫ぐーたらいふ』なんですけどね!

今なら追加シナリオもあるから! のほほんとした日常をドラゴンと一緒に送りたいと願うそこのあなたにおすすめ!

最後に

良くも悪くも上の三つが印象的な年だった。因みに明確な順位をつけるならさくれっと1位。白昼夢の青写真2位。恋ロワ3位って感じ。アイこめはね……扱いが難しい。後半に出た作品に偏ってる感は否めないけど抑も前半に殆ど新作買ってないしなぁ。良かったのはATRI。だけどここで語るほどではないかなとも思う。良かったけど。ゴミはSHUFFLE2。Navelの死亡診断書。つり乙作ってた会社はもうどこにもないよ。残念だけどもうあきらめよう。SHUFFLE2について散々悪口言うのも悪くない気がするけど面倒だったから割愛。っていうか言いたいこと全部他の人のブログで見たからね。

いやぁ、冬茜トムの新作を拝めたってだけでいい年だった。来年も良い作品がたくさん出ますように。それではまた。

控えめに言って4んでくれと思う

この記事には、不特定多数の人を誹謗中傷する内容が含まれており、その中にフォロワーが含まれている可能性が十分にあります。ご注意ください。

 

 

 

 

 

それはいつもの食卓

ずるずる……

はあ……む……

はふはふはふはふ

クチャ、クチャ、

ずずーっ……

わたし「…………」

わたし「いい加減にしてよ……! 何回目?! わたしはその下品極まりない音を出さなければそれでいいって言ってるの! どうしてそれができないの!?」

父「わかった、分かったから。落ち着け、な?」

わたし「……」

父「そう睨むなって、ほら、音立ててないだろ?」

兄「というかそんなことでいちいち怒るなよ。別に悪いことしてるんじゃないんだから」

 

わたしは控えめに言って、ネットで使われている冗談交じりの控えめに言ってではなく本気で、こういうやつらは4ねと思う。自分は悪いことはしてない、他人に迷惑はかけていないのだから、いいだろう。そう言う人がまぁ多いこと。品性を疑う。……まぁその品性を疑ってる人ら筆頭がわたしの家族なわけだけど。人としての誇りはないのかな? おさるさんなのかな? だったらお箸やらスプーンやらは使うなよ。何いっちょ前に人間面してんだ? ほら、その手で掴んで食べてみろよ。きったねぇな、そのまま這いつくばってろ。

ふう、この話題はかなーりわたし的にセンシティヴなんでね。怨嗟が積もりに積もった結果がこれだ。

とはいえ君も汚い食べ方してた時期もあったよね? なんて聞いてくるアホもいる。それさ、自分で自分の首絞めてるって気づいてないの? だとしたら相当アホなので今すぐ仕事やめた方が会社のためだよ?

汚い食べ方してた時期あったって、当たり前じゃ馬鹿が。何も作法も知らない幼稚園生やそれ以下の年で完璧な食べ方してるとか、前世の記憶でも持ってんのかよ。普通は無理だわ。つまりさ、未だに幼稚園かそこらから食べ方が変わっていないカスだってことでしょ。おおぅ、話しかけんな。馬鹿が移る。そして二度とわたしに関わるな。

何より、こういう食べ方を推奨してくるラーメンという食べ物が許せない。別に味は嫌いじゃないよ。上記のことに賛成していた人でさえ、ラーメンという食べ物の前ではズルズル、と音を立てて食べる。あ、仲間がいなくなってしまった。周りはおさるさんばっかり。もう二度とラーメンなんて食べるか。悪しき文化め。

それでさ、面白いのがわたしに食べ方を意識させたのは他でもない家族だってこと。綺麗に食べなきゃ外で恥ずかしいよ、と。いやいや、あなたたちのも十分恥ずかしいよ。そんでもってうちの父親は外で食事をする機会が多い。それもお偉いさんと。……ほんっとうに恥ずかしいから今すぐ食べ方矯正してくれ。さもなくばすべての会食断れ。無理だろ? じゃあさっさと矯正しろ。

 

悲しいことに、これは決して大多数ではないということ。少なくともわたしの所属してきたコミュニティではそうだった。わたしは日々言っている。正しさは多数派にあると。詰み、ですね。正直高校のときは期待してたよ。流石にここなら育ちの良い人が多いだろうし、食べ方もまともな人が多いだろうと。……幻想だった。いや、比較的多くはあった。比較的、ね。まぁわたしの思う綺麗な食べ方の基準が厳しすぎるという意見もまま見かけるが。実際絶望的に汚いという人はいなかった。しかしそれでいいとならないのがわたしなんですねぇ。少しの、本当に少しの音にも敏感に反応してしまうから。もう複数人で食事をするのはやめるべきなんだろうなぁ。食べ方がわたしと同じ価値基準の人なんて、この世界にそうそういるもんじゃないんだろうし。いっそのこと救いようがないほどに馬鹿で間抜けで下品な人間として生まれていたら、わたしの人生は違うものになっていたのかもしれない。

無意味な仮定だ。そんな風に生まれていたら、抑もそんな悩みは抱いていないであろうに。マナーが良い、ということは「普通」ではないんだろうな。適度に悪いのが「普通」なんだろう。だからわたしをおかしな目で見るんだ。

あーあ、なんで食事なんてするんだろうね。

 

(最後に爆弾置いたけど流石に言いすぎかと思ったから消した)。

冬茜トムへの愛を語る

 

 冬茜トム作品のネタバレあり(ここで語られるのは彩頃、あめぐれ、さくれっとのみ)。

はじめに

今回はちょっと趣向を変えて一人のライターに焦点を当てて記事を書こうかと思う。『まじかるちゃーみんぐ!』から『さくらの雲*スカアレットの恋』まで、現時点で発売されている彼の作品は全てプレイし終えたので、なんかいろいろ書こうという曖昧な志によってこの記事は書かれています。

 

言わずと知れた彼の名前。『もののあはれは彩の頃』で頭角を現し、『アメイジング・グレイス』で一躍有名に……だと思ってるんですが実際どうなんでしょ。まぁ私としては『アメイジング・グレイス』という作品の存在があまりに大きかったために現在の状況になった。テーマとシナリオ、そして作中の雰囲気、どれをとっても私の好みにマッチしていて、こんなの好きにならないわけがないじゃないか!

作品をプレイするだけでは到底足りる筈もなし。……なぁ、語らおうや……。私は話がしてぇ! 冬茜トムという私をして天才と言わしめるライターを! 多くの人を魅了してやまないその鮮やかなる技巧を!

 

 

常識と「常識」の対比による鮮やかな偽装

彼の作品に共通して言われているのが、「伏線回収がすごい!」ということ。どの作品でもいい、一回で終わらせずに二回目のプレイをしてみてほしい。真実を知ったうえで彼の描く物語を具に観察することで、きっと新たな発見がある筈だ。

それを手助けする要素としてすべての作品に共通することが、開始時に普通の世界とは違った場所にいるということ。魔法の世界だったり、双六の世界だったり、謎の壁に阻まれた世界だったり、100年前の世界だったり。それぞれの世界に「常識」が存在するが、それによって常識が通用しない場合もしばしばある。冬茜トムは、それを非常に巧く使う。そうやって読み手に無意識のうちにそれが当たり前のことだと認識させる。嘘つきはその言葉の中に真実を織り交ぜるとはよく言ったものだが、実際彼も一部の情報を除いて「常識」の範疇での出来事は明らかに「おかしいこと」だと作中では説明をしている。ただその一部の情報ですら伏線として(あとから見たら気付くレベルのものだが)事前に何度も匂わせることはしている。

例えば文字がないことに関しては事前に何度もそれを匂わせる文面はあったし、何より背景、立ち絵、CGその全てに文字が書かれていない。

だがそれに気づくことはできない。何故ならそう思えないようになっているから。抑も文字がないなんてこと、人間として生きてきて至る思考ではない。だからこそ真実の驚きは言葉で表し得るものではないし、今まで散々描写されてきた文字がないことを象徴する出来事がより印象的に輝き、全てが繋がって圧倒的なカタルシスへと読み手を導く。

 

 過程がどうあれ終わりよければ全て良しってね?

 彼の作品で名シーンと言われ思い付く限り言ってみそらし? 結構あるよなぁ? みさきの鬼縁発動した時とか、琥珀との別れとか、刀儀の名前発覚時とか、はたまたあめぐれならラストサクヤが泣いてるところ。そんでもってさくれっとはあの忘れがたき私を深淵に叩き落とした最高の別れ。はぁ~……思い出すだけで当時の情景が思い浮かぶようだ。彼が企画からシナリオまで手掛けた作品として最初の作品が彩頃だったのは半ば必然だったのかもしれない。彼の作品はありとあらゆるところで「縁」と「もののあはれ」が重要視されているように思える。「縁」は言わずもがな、彼の作品で伏線回収がすごいと言われるのはまさにそれだ。しかしそれではなく、「もののあはれ」が今回の主題だ。もののあはれ、古文で頻繁に目撃する単語だ。この単語の理解なくして古文の理解はなし、そう言えるほどに重要な単語だ。ちょっと話は逸れるがもののあはれについて話そうか。

昨今、古文は何の役に立つのかと言われ哀れな愚者どもの攻撃の矢面に立たされているが、その古文を学ぶ大きな理由の一つとしてもののあはれという感情を理解することがあると思う。何の役に立つのか? そんなのは知らん。もしかしたらそれを知ったところで実益は何もないかもしれない。それでいらないと判断するのなら私とは気が合わないな、消えてくれ(古文過激派 もののあはれという感情は日本人独自の、まさに誇り、受け継ぐべき感覚であると私は思う。その一端でも感じることができたなら、古文を学ぶ意義があったということだ。

因みに意味としてとある受験参考書にはこう書かれている。

(自然・人生など すべての物事に起こる)しみじみとした感情。情趣。

▶「あはれ」は季節の移り変わりなどを見てしみじみと感じる趣を言う。優美・繊細な味わいを内容とし、「をかし」とともに平安の女流文学以降、日本文学、日本人の日常生活の美的理念の根幹をなすものの一つとなった。

……正直これで「わかった」人がいるとは思えない。というかこの程度の説明で分かったと言われても困る(説明が不十分というわけではない)。

「花」を見てあなたはどう感じるだろう。もし何も感じないのであれば、古文的に面白くない人間だ。なればこそ、もののあはれという感情を真の意味で解することはできない。上記の表面的な意味での理解があなたにとって最も深いものになる。

一方何かしらの感情が芽生えるのなら、その感情について深く考えてほしい。何を感じただろうか。それは言語化し得るものだろうか。「綺麗」というたった一つの言葉で片付けられるだろうか。それもまた、人それぞれではある。おそらく「綺麗」という一言で片付けてしまう人はいる。私はそれらの人に対する振る舞いを知らない。だからここでは無視という形でしか振る舞うことしかできないことを許してほしい。本当に心苦し限りだが、何かの拍子に偶然知るということでしかこの感情を解するに値するものを得ることはできないと思っている。

さて、ここまで引っ張っておいてこんなことを言うのも無粋、まぁ上記の曖昧さからわかるかもしれないが、その感情に明確なものなど存在しない。実際どう形容すればいいかなどわからない。美しい、儚い、寂しい、趣深い、というように幾重にも重なる感情、そういったものを一言で表現する単語。それが「もののあはれ」である。今挙げたものだけである必要はない。ただ、代表的な感情で言えばこの辺りが妥当だ。

もう忘れてるかもしれないけど話を戻す。彼の作品にはもののあはれが重要視されている。その感情を知っている者ならば、暫くその感情を解すべく思索に耽る。その最たる例が、彩頃共通3、琥珀とあがったときのことだ。最近フォローした人も言及していたし、彩頃の感想でも触れたが、あれは素晴らしい。たくさんの犠牲を払って戻ってきた暁、そして共に勝ち残った唯一のパートナーは元の姿に戻り、言語能力を失った。お互いの愛は知っているのにそれを伝える術はない。加えて幼馴染が亡くなったという報告。それを淡々と述べる。「みさき、亡くなったって」。確かに哀しいけれど、そこに悲しさはない。彼女がそれを望み、自分と、そこにいる猫も、それを望んでいるから。あの時いた人たちは誰もいないけど、悲しくない。だってそこに、確かに存在していた証があるから。

これと似たような、と言ってもシチュエーションはだいぶ異なるものであるが、場面がさくれっとにある。所長との別れのシーンだ。司が元の時代に戻ったときには、もうみんな死んでいる。けれど、やはり彼も悲しくはない。生きる理由があるから。みんなが確かに生きた証があるから。所長と愛を囁きあった証を自分の目で見守り、何より彼女らが自分のために作ってくれたこの世界を享受しなければいけないから、嘆くよりも先に、前を向いて歩く。

これらの場面に於いて、単なる悲しみやという言葉では語りつくせぬほどに感情が渦巻き、私を慟哭の思索へと誘った。おもしろきこと、あはれなること、あはれ、いとかなしかりけることなり。

 

冬茜トムは、いいぞ……!

冬茜トムは、いいぞ……!

いいから彼の作品をプレイするんだよぉ! 全部が面倒なら彩頃あめぐれさくれっとだけでいいから! 

それでも多い? でもやるんだよぉ!

ざっとその三作について話すと、キャラ映えの彩頃、技術のあめぐれ、シナリオのさくれっと。彼の技術が各所に盛り込まれつつ、シナリオも全体を通して良いのが彩頃。圧倒的な技術で我々を平伏させる、それがあめぐれ。前二作とは少し毛色が変わり、彼らしさが少し落ちているのがさくれっと。けれどシナリオが良い。実に良い。

私はあめぐれを間違ってもシナリオが良いに分類することはない(勿論めちゃくちゃいいんだけど!)。あれは飽く迄彼の技術の産物であるから。あの三作で比較した場合はシナリオ賞はさくれっと。それらのハイブリッドが彩頃。

なぁ、トム作品プレイしてくれよ? ここまで読んだんなら既プレイか興味あるけど……でしょ? なぁ、最高だから。8割9割の人は失望させないからさ……(どうも合わないって人もいるみたい)。

まだ描きたいことはあるけどとりあえずで書こうと思ったのが上の二つのテーマだった。だから気が向いたら追加は全然する。寧ろこの二つだけで彼を語りつくせるわけがないだ。面白さでごり押し系ライター、冬茜トム。みんなで推していこうな!

因みにあめぐれはPS4でも出てるから普段エロゲやらない人や未成年の人も安心してプレイできるね! わたしの最推しはあめぐれだから、やろうな!

お風呂で1分くらい静止してた話

習慣とは、思考の放棄である。

 

……何言ってんだこいつ。

今日お風呂入ってたらいきなり自分が何してるかわからなくなって一分くらい静止してた。それで思ったわけよ。習慣って思考の放棄と同じなんじゃないかなって。習慣となっている一連の動作を途中でやめるとそうなると思ったり。

実際こういうことない? わたしは他に靴はいてるときに別のこと考えると何してたんだっけってなる。

まぁ今回はお風呂の話。わたしはお風呂場いく→服脱ぐ→頭洗う→(毛の処理等)→リンス→体洗う→泡落とす→リンス落とす→顔洗うって感じなんだけど、まぁ大体毛の処理のところで起こる(勿論それ以外のところでも全然あるけど)。やったりやらなかったりするから頭がついていけないんだね。それでどこかで中断されるとフリーズする。フリーズの後はおかしな行動をする。と言っても体洗うのにシャンプーつけたりとか、そんなどうでもいいのばっかだけど。まぁそのあと正気になっていつものルーティーンに戻る。

思うに、習慣とは思考の放棄なのでは?←

思考放棄して同じ行動をしているために、いざそこに思考が介入すると一から、つまり習慣に入る前まで考え直さなきゃいけないからフリーズするのでは? いや、知らないけどさ。

……え、それだけ?

うん、それだけ。別にお風呂である必要はなかったっていう。まぁ強いて言えばお風呂で起こることが多いかなという印象がある。

『もののあはれは彩の頃。』感想

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はじめに

取り敢えず現時点での冬茜トム作品はこれで全部。まじかるちゃーみんぐからさくれっとまで、全てプレイし終えた。本作はその最後にプレイしたため、どうしても冬茜トムという私個人として非常に期待の大きいライターとして記憶している状態でのプレイとなった。結論から言ってあめぐれやさくれっとに及ぶ出来ではなかったと感じた。無論他二作にはない良さは勿論あったが、それも加味したうえで評価を下した結果その二作を上回る出来ではなかったと感じた。しかしそれでも尚、彼に対して失望するということはなかった。本作は伏線の驚きやシナリオでの感動、そういったものでは確かに弱いと感じざるを得なかったものの、それは他二作と比較しての話であって、この作品単体として見れば「名作」に分類されることは間違いない出来だった。

それにその三作として見た場合でも、本作の文章はまさに圧倒的で、彼にこんな文章が書けたのかと驚いてしまった。本作は基本的に第三者の視点で物語が展開されるのだが、それを冷静に見極め、ただただ冷徹に客観的事実を語り続けるその文章は他二作に欠けていたものだった。文章のリズム、表現、どちらを取っても高い水準であるのは間違いない。

シナリオについて

共通2について、これは幼馴染4人、暁、みさき、京楓、大誠であがりを目指す√だ。しかし一番盛り上がりとしては欠けるものがある。それも当然、冬茜トムの真骨頂である技巧に技巧を重ねた緻密なシナリオではないからだ。勿論この√特有の面白さもあると言えばある。しかしプレイ前から「彼の作品として期待していた」ということと、そうでなくとも後の展開を見せられてしまってはやはりこの√の価値は個のシナリオとして見た場合落ちてしまうだろう。まぁシナリオの形式上仕方ないと言えば仕方ないとも言えるが。

共通3について、私としては一番好きなシナリオであった。というのも、本作、あめぐれやさくれっとで最も目玉となっていたことである真実の開示と絶頂に達してしまうほどの驚き。そしてこの共通3に於いて為されたのは絶頂に達してしまいそうなほどの伏線回収だった。ただ、これは飽く迄あめぐれのときにそう思ったからそう名付けただけで、本作にそれほどの驚きはなかった(それでも十分すぎるほどの展開であったことは言っておきたい)。琥珀が猫であることを利用した錯覚、さいころの出目にいち早く気付いた黎の策略、これらもまた予測不可能なことではない。しかし正確に予測するのは難しかった。それと起こった出来事を拾っていく様はやはり快感である。これならもし私が盤上に立たされていたとしても気持ちよく負けを認めることができる。「満足だ」「楽しかった」。これは黎でなくとも思わざるを得ない。加えて現実(仮)に戻った時の「悲しみのない哀しさ」、実にすばらしい。「みさき、亡くなったって」という言葉の重さと軽さ、眼前に佇むは猫一匹という滑稽さ、もののあはれの感情を引き立たせるには十分だ。

共通4について、これは以前『時計仕掛けのレイライン』の感想でも話したが、真実に迫って行く過程での「ぞくっ……」という感覚は筆舌に尽くしがたいものである。世界の真実に迫っていく暁とクレア。わかりやすく言うとこの√はあめぐれの͡コトハ√と同じ位置づけ(多少の違いはあれど)だ。それでいて最後の怒涛の展開は読み進める手が全く止まらない。クレアとの出会い別れのシーンもまた見事。どことなく儚さを見出しつつも希望をなくすことはない雰囲気が非常に巧く醸し出されている。

最後に、TRUE√について。残された真実が殆ど()明かされる。みんなが集結して力を合わせて鬼を倒す! 正直カラスがいなかったのはちょっと寂しかったかな。まぁライター的に救う必要はなかったのだろう。でだ、後半の対鬼頂上決戦! これ、どうなんですかねぇ……? いろいろ言いたいことはある。まず鬼が物部である必然性はあったかという問題(私が見逃してるだけかもしれないし、この問題は冬茜トムの作品だから気になってるというだけで別に普段から気にしている問題というわけではない)。彼との戦闘もまた私はさくれっとの加藤との戦闘を重ねてしまった(悪い意味)。後半ダレるのはまぁそうだろうなって部分もあったけど気になるものは気になる。

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(まぁここおおっ!とはなったけどさ……)

結局冬茜トムはシチュエーション作りと伏線回収が恐ろしく巧い。けどそれ以外はちょっとって部分がある。物部との決戦は微妙とは言ったもののなんだかんだで興奮したし、各ヒロインとの恋愛パートもそこまで上手とは言えないが要所要所でドキッとしたり別れをつらく思ったりはした。

絵について

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なぁ、おい……もう口あるって。どうしてそこに書いちゃうかな……。せっかくの良いシーンなのにこればっかり気になって全然集中できなかった。

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なぁ、おい……中学生か小学生あたりの見た目だな。他のところでは(顔写ってないけど)何となく年相応っぽい見た目してるのに何でこれだけこうなったんだ。

 

まぁ大きな不満はこれくらい。他は最高に可愛いですね。イラスト集としても非常に優秀かと。

声について

私は普段声について言及することはないけど主に鹿乃縁とみさきの声が良かった。前者は憎しみを込めつつ感情の緩急に完璧に対応し、後者はみさきというあどけなさと厳しさが同時に存在するのを違和感なく、対応していた。それどころかどこか癖になる。これほどお気に入りヴォイス登録が欲しいと思ったことはない。

文章について

冬茜トムの文章はあめぐれさくれっとと来てまったく期待してなかったのにいい意味で裏切られた。第三者から語られる冷徹な事実確認と気持ちのいいリズムと表現。久し振りにこのレベルのを見た気がする。

最後に

いやほんとにごめんなさい今回の文章まじで読みずらいというか心の迷いが完全に反映されてますはい。また今度ちゃんとした文章で語る記事は書きたいと思っておりますので容赦を……。

 

点数:85/100 文章:8/10 味:旨味

『恋愛×ロワイアル』感想

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はじめに

最後にアサプロ作品をやったのはいつだろう。とりあえずやったことがあるくらいしか記憶にない。その程度の認識。まぁどういうコンセプトで作品作ってるかってことぐらいは知ってるので、キャラゲーとして大いに期待を込めて購入した。結果、その期待を大きく上回る出来であった。キャラ同士の掛け合いは無論、全体として衰えることのない勢いと、決して疲れさせない絶妙な緩急。また、今作のストーカー気質のヒロインたちの設定もうまく、昨今キャラゲー、特にキャラ同士の掛け合いをメインとするものは共通√の勢いが個別のヒロインに焦点を当てるために衰えてしまい、個別が微妙だと思わせてしまうものが多かった。今年で言えば、『放課後シンデレラ』がそれに該当する。共通であまりに濃いギャグを連発してしまったがために、個別の穏やかさに物足りなさを感じてしまった。一方本作は、個別に入ってもヒロインたちが執拗に絡んでくるため個別に入っても共通と同じテンションで見ることができる。ここですごいと思ったのが、それを単に共通と同じノリで見れるということだけでなく、しっかりと恋愛ものとしても高水準にあったという点だ。終始バカみたいなノリで過ごすというのがアサプロのイメージだったので、面食らってしまった。後述するが、由奈√と蓮菜√に関しては特に出来が良く、私が70点後半をつけるよな恋愛物語に匹敵する感情の揺れを観測した。加えてそれを飽く迄ギャグメインのシナリオであることを忘れず、良い形で最終的にギャグに持って行ったのもまた良し。ただ、ギャグに関して一つ。これは賛否別れる要因にも、高評価の要因にもなり得る。それが流行り廃りの激しい言葉、具体的にはネットで使われるような言葉が多分に使用されていたことだ。これによってある層には普通に受けるだろうが、またある層には避けられる可能性が出てくるだろう。まぁつまり、おっさん受けは悪いかもしれないということだ。

まり√

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私は幼馴染には2種類いると思っている。一つが純友人系幼馴染。もう一つが恋愛発展可能性あり系幼馴染。飽く迄傾向だが、前者は主人公と同性、後者は異性の場合が多い。……筈だ。本作のまりに関しては、前者であった。そう、前者であった。これは男が多いということから察せるように、恋愛感情を抱けるような関係ではない。ある種家族への親愛ととれば聞こえはいいが、エロゲとして、しかもセンターヒロインとしてはあまりに致命的である。まりは主人公の初恋の相手だ。そこまではよかった。しかしそれで終わりだった。主人公と再会してからのアプローチが過剰すぎた……。これがサブヒロインならまったく無問題どころか寧ろウェルカム。それは前述の通りギャグ要員として最適だから。だがセンター、てめーは駄目だ。

実際せっx直前に主人公のアレが勃たないという事件もあった。わかる。大いにわかる。シナリオも恋愛というよりは純友人系幼馴染と乃日常(せっxあり)みたいな感じだった。エロゲにエロいらなくね論争にどうでもいいところで横やりが入ったなぁ。やめてくれよ……私この論争に加わることほど無駄なことはないと思ってるから……。

ところがどっこいまりはやはりサブで輝いた。他キャラの√ではいい感じに幼馴染としてキャラが立っていたし、笑いもとっていた。彼女はただ、友人だった。それだけなんだ……初恋のまりちゃんはもういないんだ。まりちゃんはもう、ただ仲のいい幼馴染ってだけなんだ。もう、存在がギャグみたいなもんだから……。

乃々香√

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ヤンデレ妹ヒロイン。シナリオとしては一番起伏が少なかったかと思う(それでも十分に面白かったが)。なんだかそんな真剣に考えずに感傷のまま乃々香に流されて付き合ったみたいな感じでそれでいいのかと思うような描写が割とあったが、乃々香は別にどうでもいいって感じなので気付いたらこちらもどうでもいいな、となる。

汐音√

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ひっじょうに、言いにくいことだが、残念だ。あまりに残念だ。残念で仕方ない。プレイ前、私は汐音√が一番楽しみだった。白髪で背が高くて、おまけに頭もいいらしい。個人的に最高だったのでウッキウキで始めたらどうしようもないアホだった。先のまりにも似たような感覚、つまり恋愛対象として見ることができないのだ。見ていてつらかったし、偶に言う真面目なことも滑稽でしかなかった。本当に、残念を具現化したような存在だった。ただ、これもまりと同じく、サブとして輝くキャラではある。尤も、まりにそのポテンシャルで及ぶということはないが。

公式のキャラ紹介で好きなもの詰め合わせだと思ったら寧ろ苦手なもの詰め合わせっていう割と稀有なこと、なかなか出会える気がしない。正直√入っても無で進めるんじゃないかなとも思えるが、そうは問屋が卸さない。蒼ちゃんという存在がまたメイン以上の存在感を発揮して、素晴らしいものにしてくれた。いちいち入るツッコミ、これがまた秀逸。何となく癖になる声も相まって何度も笑わされた。お気に入りヴォイスの登録数も2番目に多い。

蓮菜√

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まさか、まさかまさか、まさかのですよ。まさかこの子にシナリオ一番力入ってるとは思いもしなかった。プレイ前はそこまで気にかけてなったのに終わったらもうニコニコ。可愛すぎて八日なのか氏ありがとう。蓮菜最高だよ。

はじめにで話したけど、シナリオも普通に高水準で、ギャグと恋愛物語の奇麗な両立ができていて大変満足できる仕上がりとなっていた。「可愛い後輩」、うん、可愛い後輩なんだ。本当に可愛いなぁ……という具合に、語彙が死亡する。「キャラゲー」の到達点を見た気がする。

由奈√

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あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……! 由奈ちゃん!!!

さっき蓮菜で語ったこと、決して嘘ではない。ただ、それ以上に愛おしい存在がいた、それだけなんだ……。由奈ちゃんがね、もうね、可愛すぎてですね、10年分くらいのニコニコをした。それに蓮菜√での物語としての素晴らしさも基本由奈ちゃんの存在あってのことなので、やっぱり由奈ちゃん最高っていう結論に至ります。加えて由奈ちゃんとの出会いと別れも非常に強く感情に訴えかけるものがあるので、他√での彼女の想いを慮ると、胸が締め付けられるような感覚に陥る。

いやまさか、サブ的な扱いと思われていた由奈ちゃんがこうもメインヒロインの風格を醸し出してくるとは誰が予測できたか。

おまけ√

イインチョと千弥と良徳。イインチョはまぁ、本当におまけって感じ。

千弥はこともあろうかせっxすることになる。嘘とかそういうんじゃなくて、本当に千弥とせっxする。

良徳は本作のTRUEですね。間違いない。

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最後に

全体として満足度は非常に高い。何なら今までプレイした「キャラゲー」の中でもかなり上位に入るレベルで面白い。ギャグの入れ方、キャラの立て方、シナリオ、どれをとっても非常に高い水準で、合う合わないを感じる表現はいくつかあったものの、それを差し引いてもやはり満足度は高い作品だったと言える。

 

点数:78/100 文章:6/10 味:甘々

わたしにも、アレが来てしまったのかもしれない

DMC5、つまんね。

嘘です神げです。PS4で一番面白いゲームです。

なんかゲームやってないときはやりたくてやりたくてたまらないのに、いざ始めると唐突に無気力感に襲われる。そんな感じなのでホーム画面のまま一時間放置ということもまたしばしば。DMCはいいや、今度はモンハンやろうとディスクを差し替え起動! ロード中ミラやるかぁと考えてロードが終わる! クエスト受けるぞ……

……受けません! 拠点でキャラクターを動かして早1時間。めちゃくちゃ時間無駄にしてんじゃん。わたしは阿呆なのか? ん? まぁこのままじゃ何も始まらん。そうそう、ちょっと前に買ったHORIZONをプレイしようじゃないか。いざ開始!

…………なんかわからんがつまらん。

わかるかこの感じ。ゲーム自体は楽しいんだ。楽しいんだけど、そこに行くまでが長い、あまりに長い。しかも楽しいって思ってても区切りのいいところでまた謎の無気力感。ゲーム自体は楽しいし、やりたくてたまらない。なのに始めたらやりたくないだのつまらないだの。これが噂の老化なのか? そうなのか? 悲しいなぁ、わたしはまだ二十代なんだが。昔はゲームを途中でやめるなんてありえないと思ってたけどまさか納得できるようになる日が来るとは。

でもこんな無気力感に襲われていても実際やりたいって気持ちがあったことは事実で、それが無気力感によって消えたなんてこともなくて、究極の欲求不満人間が出来上がったわけだ。凄まじい消化不良感の下生きている最近の凛ちゃん。それは物語に関しての渇望も同様で、その二つの相乗効果によりわたしの心はもう限界よ! はぁ、人生、つまんね。そんな気持ちを抱きながら今日も今日とてDMC5のタイムアタックをするのでした。