思考溜り

思考溜り

その名の通り、ここには思考が溜る。どんなに崇高でも、下賤でも、わたしの思考の全てはここに溜る。

『ディメンション凸ラバース!!』感想

いや、まず世界観最高すぎじゃないですか……?

私は常々、近未来的で、白を基調とした街並みとファンタジー風味の世界観の作品がやりたいと鳴き声のように言っていた。あ、これだ……。いやほんと、これ以上はないです。一生見てられる。うわああん、同じ設定世界観でいくらでも作品出してほしい。なのにぃ、一瞬で終わってしまった……。世界観よすぎでキャラクターもみんな良すぎなんですよね。でもって全体的なストーリーもめっちゃ面白い。飽きる部分がない。いやぁ、流石って感じです。

 

崩月水仙!!!

すい! かわいい!
結婚してもこの子だけはずっとそばにいてほしい……。

ちなみにエピローグで主人公のことをあなたと呼んでいたのでマイナス1億点です。

 

ソフィア・ランカスター!!!

可愛い! すき!

本当にめっちゃ可愛いんですけど、このルートで好きなのは彼女の妹たちと家族みたいに遊んでるとこで、ソフィと付き合う前から、お友達として、ソフィの家には何度かお邪魔していた。それで気が付くとソフィよりも先に妹たちが主人公を名前で呼んでいた。うんうん、好き。

性格についても、結構義理堅いというか、お友達という関係について高い信頼をしていたし、実際に主人公に対して、信頼に足るお友達という評価をしてくれていた。これは共通ルートのときから、夜乃桜に仕事を任せてもらうというくだりにおいて、よく表れていたと思う。ソフィは桜を信頼に足るお友達であると考えていた。一方桜は、ソフィを弱いと評し、仕事を任せようとしなかった。ソフィにとってそういった関係は歪であると捉え、自分は信頼されていないと考えてしまう。

先の話に戻るが、共通ルートにて、主人公は自分が学園と敵対する魔術師の人間であることが露見したが、ハプニングによりそれは忘れられたものと考えていた。実際に、そう考えるに足る状況はあったため、読者としても違和感はなかった。だが、それは嘘であり、ソフィはお友達という互いに信頼できる関係であるために、主人公はいつか、自分にそのことを自ら打ち明けてくれると考えた。だが、その期待は裏切られ、主人公は雲隠れしようとした。この、構図こそが、信頼に足るお友達という関係を崩し得るものであった。これがソフィア・ランカスターという人の在り方を感じて、かなり好き。あと可愛くて好き。

 

海漫華淡!!!

うーん、華淡しか勝たん。

このルート他と比べて情報量と規模感が違くないか……? 他より秘密を暴いてる感強くて楽しかった。

華淡が、割と最初の方から好みかも~な感じでぐいぐい来てたのも結構可愛いんですけど、付き合ってから最初のえっちシーンで中身入れ替わってて、それを男としての性欲に慣れてなくて、やってしまったみたいに説明されてるのえっちすぎてとても良かった。結構全体的にサドっ気あるものの、こう見えて献身的です~な雰囲気醸してるのも可愛い。

 

夜乃桜!!!!!

いや好き!!!???

初手の出会いから実は結構好きで、唐突なナンパからの、実はその出自に理由ありまして……な感じ。それでいて、真実を知ったときの桜の言葉。

「私も。君も。してたね。……一目惚れ」

「私達が結ばれるのは、きっと運命だった。

酷く大きな何かに導かれた事だった」

「だとしても、私達が出会ってから、

過ごした日々は」

「恋に怯えて、おっかなびっくりで近づいて、

ゆっくり手を握って、愛を結んだこの日々は」

「私達だけのものだから」

「私達、何一つ、汚されてなんかない」

「ただ、特別な始まりをした。それだけ」

たとえこの出会いが予定調和で、何者かに定められたものだとしても、これは偽物なんかじゃないって。何一つ汚されてなんかないという言葉が、本当に好きで、表面上そう思ってはいても、どこか不安な気持ちになってしまっていた。この恋心は、偽物なんじゃないか……って。それを、こうして面と向かって否定してくれた。その心強さが、愛おしい。

桜が槐を愛してくれていて、その気持ちが何よりも愛おしくて、だからやっぱり、夜乃桜が好きなんだって。

 

グランドルート!!!

今まで殺し合いをしていた人たちを手を取り共闘できるってのは、やっぱり嬉しいなぁ……。そして、このルートの在り方を根本的に変えたのは、序盤、海漫華淡を名乗るポータルの声。まぁ、各個別の時点で華淡だけちょっと情報量多いな? と思っていたので、こういう風に持って行ったのはなるほどという感じ。それでいて、恐らくこの時点で主人公は、必要な情報を殆ど海漫華淡から聞いていた。そのうえで、世界よりも人を優先したのは、人として嬉しくもあり、読者として寂しくもあり。

 

全体として、最初にも言った通り、私個人としてほしいものがすべてあったと言っても過言ではない。完全に100%マッチの世界観とめっちゃ好きヒロイン、ずっと飽きないお話、どれをとっても高水準だったので、一生この世界に浸っていたい。ので、早く続編ください泣 キャラクターにしろ、人を書くのが上手なのか、非常に魅力的に映る。誰もが抱える想いや、それに応える人、すべてが重なり合ってできた綺麗なシナリオが本当に楽しい。本当に夜乃桜が可愛い。魂ヒロインです。

というかえっちシーンもめっちゃえっちでよかったです。夜乃桜なんかは、最初から好感度高かったのも相まって、結構積極的なアプローチをしていて、とても良い。やっぱ夜乃桜が可愛くてえ……。

 

 

 

点数:80/100 文章:6/10

『anemoi』感想

懐かしさと、郷愁と、心苦しさと、はじめ抱いたのはそういった感情だった。舞台である真澄町の姿がかつて私の住んでいた町とそっくりだったからだ。透き通るような風が吹き、この身を通り抜ける。一抹の寂しさを感じさせる静けさがありながらも、町には確かな温かさがあり、ここにいつまでもいたいと強く思わせる。

ああ、やはり、「anemoi」というタイトルはとても綺麗だ。風の集まる場所、とでも置いておこうか。主人公である麦と六花は、旅をしていた。遠い故郷の地から、遥か北を目指して。その途中で、真澄町に辿り着く。最初は風の寄り道だと思っていた。しかし、思っていたよりもずっとこの町が心地よく、留まりたくなってしまう。

そんな場所で、いろいろな人と出会った。

 

総羽愛乃は、傘を使って空を飛んでいた。……傘を使って空を飛んでいた。紬・ヴェンダースのとき然り、文章だけではやってることが若干理解しづらいタイプ。

彼女は、故郷を帰るために飛行機の整備をしていた。そこに何があるのかはわからないが、彼女にとって大切な何かがあるらしく、その手伝いをするために一緒にいることにした。だが、なんだろう、彼女は、変なことを口にする。まるで今認識しているこの町の出来事が夢であるかのような。そして、それは愛乃が故郷へ向かえば覚めてしまう。幸せな夢だ、好きな人と一緒にいることができて、素敵な町に定住する。だが、そんな幸せな夢でも、終わらせないと、次の夢が叶わない。こんなに幸せな夢を終わらせてでも遂げるべき願いがあった。

「愛乃」は、生霊のようなものだった。実際の愛乃は故郷の地で昏睡状態にあり、真澄町に現れた「愛乃」はオリジナルの願いの結晶なのだ。けがをしていた、もう歩くこともできなかった、だから、「愛乃」に空を飛んでほしかった。それなのに、「愛乃」はこの素敵な夢を愛乃に返したかった。返して、すべてを真実にしたかった。それが幸せな夢から覚めてでも叶えたかった夢だった。

夢はじきに覚める。でも、覚まさずにいる方法がここにはあった。そしてこのことが可能なこの場所でなら、「愛乃」もまた、愛乃に夢を託して次の夢を願うことができる。すべてが本当になるように、これから形作っていこう、そんな願いが、この場所にはあった。

 

白渡小詠は、郵便屋さんだった。手紙に想いをのせて、人と人とをつないでいた。

おじいさんの残したという手紙を頼りに配達を続けていた。だが結果としてそれは、彼女を縛り付けてしまっていたのかもしれない。とはいえ、彼女をこの場にとどめたという意味ではその縛りは良い方向に働いたとも思える。真澄町を中心に小詠は郵便屋さんとして手紙を届け、文明が後退したこの世界で人と人とをつないでいた。本人が気づかずとも、小詠は多くの繋がりを獲得していたし、それは切っても切れるものではない。きっと、この世界が永遠の夜に包まれたとしても、小詠の世界は、明るく照らされているのだろう。と、話がそれました。

小詠と旅をする中で、一歩ずつ世界が広がっていく感覚があった。この世界については、あまり詳しい情報を持っていなくても、ポストアポカリプス的空気感を感じられた。ゆえにこの世界の感覚が堪らなく嬉しく感じられ、手紙を受け取り、届けることによって人々の想いを強く実感できる。愛乃のとき、吹けば消えてしまうような儚い風を感じた。彼女の強い意志はあったものの、事実として彼女が消えゆくことを受け入れていたが、小詠は、こうして世界を繋ぐことによって楔を打ち込み続けた。だから小詠は、素晴らしい郵便屋さんだったのだと思える。

 

淡雪陽彩は、可愛い。美しい。いやほんとにめっちゃ可愛いんですよ。

アルミアスとして生まれた彼女は、個人を愛さなかった。なんでも、そうすると死んでしまうらしい。冗談っぽく言ってるが、案外本当なのでは、と思い読み進めるとほら、本当でした。他にアルミアスというと玖琉未がいるが、彼女はどこか達観した様子で人類を見つめている節があった。もしかするとこれと同じ理由なのだろうか。

アルミアスは寿命が長い(というよりない?)ようで、麦と同じ時を生きることは初めから不可能だった。しかし先述の通り個人に対する愛を見出すと、その生命としての安定性はたちまち失われる。もしかすると、玖琉未は長い年月を生きたがゆえにあのような達観した態度をとるのではなく、アルミアスという性質の下、そうせざるを得ないのだろうか。

執着が毒になるとわかっていても、陽彩は麦を愛したが、その結末は受け入れられなかった。ゆえにその可能性を麦に見せ、また逆、つまり麦を愛さなかった可能性も見せた。どちらも、幸せな光景で、ずっと、そのままでいたいと思ってしまった。だからか、私には麦を愛さなかった世界が、あまりにも魅力的に見えてしまった。

陽彩は名乗った通り、人間ではないが、欲望の根源が非常に人間的だった。玖琉未は知る限り、傍観者であったが、陽彩は当事者であった。綺麗なもの、美しいものを探し続けていたが、最後に美しいと思ったのは、麦とつづらだった。そういう意味で、玖琉未とは正反対のアルミアスだった。

 

速川六花は、まぁ、可愛かった。展開的にはなるほどなーってなりました。

 

尾道文弥は、帰る場所のない旅は、ただの放浪でしかないと言っていた。速川麦はこれまで速川六花とともに旅を続け、この北の地にまでやってきた。二人の旅は放浪のようで、その実、信頼を寄せあう二人はお互いが帰る場所のように見える。それが、この真澄町にきて変わった。六花は自らの存在を自覚し、兄離れを、麦はスピカと出会い、この地への定住を決めた。麦とスピカにとって、大切な、帰る場所ができたのだ。

麦もスピカもこれまでの人生において飄々と漂うような生を送ってきて、もしかすると巡りあわせが悪ければまた、風に乗って消えてしまっていていたのかもしれない。六花の出自を思えば、麦の旅はいつか名実ともにただの放浪となってしまっていたのだろう。家族という概念をもってしてその土地に楔を打ち込む。たとえ家族がどこに向おうとも、最後はおかえりと迎え、無事に旅を終えたことを祝福する。旅に向う者を見送ることは、決して取り残されてしまったのではない。

スピカが風の回廊の最奥に向かったとき、この町と穂乃夏のことを麦に託した。すべてを捨てるように回廊へ向かった前と違って、今回は風の一族ではない人間として頼ってくれた。そんな感じがした。

穂乃夏が旅に出たときも、いや、やはり寂しかったけれど、笑顔で見送った。多分、できていたと思う。

ふたりが去ってしまって、本音を言えばとても寂しい。だが、それでも、おかえりと笑顔で迎えるために、この場所を守らなくてはならない。ただ風のように流れていた麦が、最後に選んだのは、留まることだった。大切な人たちにとって、大切な、旅という行為のピリオドを保持するために。だからそのピリオドが打たれたとき、きっとその旅は、完結し、意味を持つんだ。

風は佳い。その場にある空気を感覚として、人に伝えてくれる。暖かい風、冷たい風、それらが風となって漂う。真澄町にある風車は、人と風が出会う場所であり、風に溶けた人の想いが、運ばれてくる。風は目に見えなくても感じられて、しかし存在を感じたい。だから風車はその場に残り続け、楔として存在性を担保する。ふと見上げればそこに風車があり、ある日思い出したかのように風車を見上げる、たしかにここには、あの日風車を建てた記憶が存在し、記憶をありありと思い出させる。流動的な存在であるにもかかわらず、その在り方は、とても固定的だった。

 

その他全体として、非常に面白かった。各個別も特に飽きることなく読み進められ、単体でもかなり評価が高い。六花は、まぁ。曲もよくて、エタニクルなんかは終了後聞きすぎてなんならもうすでに飽きてきてる。

ただなにより、一番期待してなかったスピカ~グランドにかけてがとても面白い、というか好みで、もちろん完成度が高かったことは言うまでもないのだが、本作における風という言葉の表現が綺麗で、何度anemoiというタイトルの美しさにため息をついたかわからない。陽彩さん、陽彩さん、美しいもの、ここにありましたよ!

って感じです。これは普通に言い訳なんですが、書きたいことスピカに集約されてて、個別はちょっと頑張って文章捻りだしました。まぁなに、結局anemoiというタイトルが本当に美しかったですねって。それだけです。

 

 

点数:91/100 文章:7/10

『ソーサレス*アライヴ! ~the World's End Fallen Star~』感想

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↑とても真面目で、一生懸命頑張っているところであるのはわかる。わかるが……すでにネタとして消費され切ったシーンであるために、初見時笑ってしまい、クライマックスの大事なシーンでも結局笑ってしまった。あたしは、弱い……。

 

これめっちゃ面白かった!!! そしてえっちシーンめっちゃえっちだった!!!!

いやね、そもそも絵自体割と良い感じだったんですけど、それでも、まぁ、あんま好きじゃないキャラもいるわけで、

これなんですけど。シンプルに顔が好きじゃなくて、とりあえずさっさと終わらせようということで最初にクリア──しようとしたらこれびっくり、えっちシーンめちゃめちゃよかったな?!! 内容自体はなんてことない、ときどき4Pが入ってくるくらいのものなんですが、それがまたとてもよくって、ヒロイン3人から同時にフェラされるところがあって、というかまず前提から話すと、主人公は魔力自体はあるものの、それを運用することはできず、基本的にそれを他の術者に分けたり、子種としての高い価値を持つわけです。この手の作品ではよく見る設定ですね。で、まぁ主人公の体液には高い魔力があると、それを浴びれば……そう、絶頂しちゃうくらい気持ちいいわけです。さてそこで先ほどの話に戻りますと、3人からの同時のフェラ、そこで発射される主人公の精液……浴びたヒロインはもうそれはそれは気持ちよさそうで……。という具合で、まぁ基本的に主人公の魔力欲しさに(+主人公が割とモテてる)、結構独り占めするな的な展開が結構ありまして、というかルート進めたらなんだかんだで結構好きになってきて、「おや、この作品もしかしてかなり面白い……?」の段階へ。

あとこの2人です。上の子はよく私が好きになりがちなタイプですね。可愛いね。下の子はあんま好きになるタイプじゃないんですが、あまりにも可愛くて最終的に一番好きになってましたね。この作品、やっぱりキャラクターの描き方がとても上手。進めれば進めるほどキャラクターに対する思い入れがどんどん深くなっていくし、ずっと彼女たちを覚えていたい、そう思える。

で、えっちシーンの話に戻るんですが、全体的にフェラシーンの描き方がかなり上手だった印象がある。特に下の子、アキナのフェラシーンは随一で、夜の光に照らされながら微笑むアキナの顔は、思わず求婚をせずにはいられない。基本的に、表情もとてもいいね。イラスト、というより本作に関してはグラフィッカー、塗りがとても煽情的で、物語は物語、えっちシーンはまたえっちシーンで、それぞれしっかりと引き込まれた印象がある。本当に可愛い。ああ、アキナ……結婚しよう。

ちなみに最初のルートで4Pが結構あったので他でも期待したらこれが特殊だったみたいで、ちょこっと残念がってました。

 

で、物語部分の話。先も言及した通り、基本的構成要素に無駄がない。異世界転生を思わせる序盤、キャラクターを描く個別ルート、それから暴かれる世界の真実、すべてがすべてに繋がり、気持ちよく読み進めることができた。

結局のところ、この手の作品構造を取る書き手、とりわけそれが上手なライターは、展開的構造を上手に利用するがために、結果的にもっとも非論理的な感情の部分を論理的に操ることができるのだろう。冬茜トム然り、展開的構造が面白い物語はキャラクターに厚みがあり、個々人への愛情を深く持つことができる。シナリオとキャラクター感情を、ほぼ、同列に考えられる。これらがすべてつながったときの楽しさは、やはりノヴェルゲーム的であるというか、だからこそ、こういった類の作品には一度は触れてほしいと思える作品だ。作品全体として、要素をかいつまめば至ってシンプルであり、理解に苦しむようなこともないだろう。

 

その他個別に。

ラスト付近について、最終決戦前に結局誰を選ぶのかという選択肢があるが、True end前に別のendを見る必要がある。加えてその選択肢は最終決戦の内容自体には特に影響はなく、エピローグのみ、選択肢に対応した内容となる。これについて、当然さっき見たばかりの最終決戦をもう一度見る気はないのでスキップ。しかしその後待っているのは短いエピローグ。これでは最初に選んだヒロイン以外のエンディングがただの作業になってしまう……ことまではいい。さすがに仕方ない。が、True endについても同様、特に変化なくエピローグのみとは、少し消化不良感が否めない。それでいてエンディング曲だけはこれだけ変わるので、初見時でも選べるよくらいのことがないとなかなか気持ちが入りづらい。

 

ユーミ・オーリエト、あまりにも可愛いな?? 顔も性格も正直かなーーーり好きなタイプなのだが、逆に言うとそれ以上のことがなくて、すべてアキナが掻っ攫っていきました。もちろんちゃんと好き。性格も言動もまぁまぁ、でもキャラクターが若干弱かったね……本当に若干ではあるけど。いやほんと、顔も性格も全部大好きなんです……。

 

異世界転生というミスリード、これは単純に巧いな、と感じる。転生前の光景と転生直後の光景が地続きであることも間の記憶が抜け落ちているだけというのはなるほど。そもそも転生でもそれに類似した現象でもなんでもなく、ただの未来、という展開運びはかなり好み。全体的に設定の扱いはかなり好みで、それだけで甘々になってしまう。発売時期的に、そのあたり意識してたりしないかなぁ。やっぱりこれがエロゲなんよな。そういう意味で、価値の高い作品。

 

 

点数:75/100 文章:6/10

『アステリズム -Astraythem-』感想

今回はアステリズム。なんとなく名作感あるし、評価も割と高かったので期待高め! てことでいきましょー。

 

正直、一章がそこまで面白くなく、まぁとはいえ最初の最初、情報提示、それも最低限の前提の部分であるためにそうなってしまうのは仕方ないだろうが、日常シーンをとって比較しても以降の章よりもなんとなく退屈な気持ちが大きかった。ひとまずここでは主人公白雲が姉、名月を好きなことはこれでもかと伝わってきたし、実際本章の役割はそれに尽きるのだろう。

で、二章。ここからが本題。一章最後にて姉が死んだ、そのためにふとつるされた蜘蛛の糸を掴むように、タイムマシンに乗り込む白雲。分かりやすく物語は動いているし、新しく登場した九厘というキャラクターがとてもいい味を出していて、退屈しなかった。

最後に三章は、流石に面白い。なるほどというかなんというか、この手の作品の醍醐味でもある今までの要素が収束していく感覚、これまでではこうかも? と思わせるだけだった点が次から次へと繋がっていった。こういった展開的な魅力も持ちつつ、やはり本作は白雲が名月を想い続けた先の結末の世界である、という点。一章においては直接名月に振られたためにあきらめざるを得なかった、二章においては名月ではないところへ行くにあたって現代への帰還を諦めた。当初の目的がそうであったように、このタイムトラベルは名月のためにあった。

であるにもかかわらず、三章では、その目的がある種欠落した状態であった。というのも、そもそもの目的は一章ラストにて過去の事故に起因した病気を起こさせないためにその事故を阻止した。そして現代ではすでに「白雲」が存在していた。このときの白雲は、すでに存在しており、自分はもはや異物でしかなかった。

姉さんを守ったひきかえに、俺は未来を失った

その笑顔をもう見られないのは残念だけど、

さようなら、姉さん。

姉さんの幸せを心から願ってる。

このときの白雲は、もはや未来を持ち得なかった。ゆえに博士の未来を手助けし、自身を諦めた。きっと、自分ではない「自分」が、姉さんを幸せに、姉さんと幸せになってくれると。最後だから、だろうか。今まであれだけ大事にしていた名月と博士の目的とを天秤にかけていた。二章の途中で、博士が「お兄ちゃん」のことをパートナーである旨を話したことを覚えている。今にして思えば、あれがどれほど心のこもった言葉であったか、否が応でも知ることとなった。

そもそもの時間軸として、本作における歴史の在り方は少し複雑なものであるが、まず一章、そして二章にて出会った博士について、彼らは自身を凪鏡一郎と名乗っていた。同時に、白雲に対する恩義を感じていた節があり、協力を惜しまなかった。対して三章初めに出会った博士と三章タイムスリップ後に出会った博士は、加々見利通としての側面が強い。これは、博士視点での話としては、三章にて出会った博士は加々見音々を救えなかった、最も手前の時間軸の加々見利通であること、だからこその対等な関係性。逆に一章二章での博士は、すでに加々見音々を救えた世界であり、だからこその恩義。ことの構造として博士は展開が進むにつれて時間軸が手前に戻っているとみてよいだろう。対して白雲は、当然だが、展開が進むにつれて時間軸は当然のように前に進んでいる。そして名月も、もちろんタイムスリップなんてしていないので、章を追うごとに若返っている。

色々な要素で構造がこんがらがってしまっているが、根本の記憶、それは変わっているとは思えず、名月の信じる過去の出来事は、すべて作中にて描写された白雲であり、凪鏡一郎の過去は、語るまでもなく白雲との関係に尽きる。

名月は、出会ったばかりの「お兄ちゃん」を殊更に信用し、愛情を見せた。彼女に過去、未来の記憶はないが、だが、それでも白雲という存在になにかを感じ取ったのではないかと考えずにはいられない。

幼少期の名月も、高校生の名月も、白雲に恋をし、白雲は姿を消した。また会えると言葉を残して。名月は三度、同じ人に恋をした。それは運命だったのか、どこへ行っても必ず名月と白雲は出会った。その永きにわたる恋を築いたのは、やはり三章の白雲であり、この物語を作り上げたのは主人公である白雲なのだろう。最終的に最も最初に認識された現代へ戻った白雲だったが、記憶は混同しており、されど「お兄ちゃん」としての記憶はなかった。本作における感情の基盤の多くは、「お兄ちゃん」によって形成されたものであるにもかかわらず、その心はついぞ現代に帰ることはなかった。

結局のところ博士は、命を賭してまで自分と、その大切な命を救ってくれた白雲に対して、多大なる恩義を感じていただけだった。考えれば考えるほど、博士の胸中は冷静ではいられない。

名月にとっては、震災という極限状態の中、死別を覚悟しつつも、また会えると約束してくれた「お兄ちゃん」を想い続けるのは自然だ。であるならば、「お兄ちゃん」とうり二つの白雲に対して、また彼女は何を思っていたのだろうか。

先にも言及したが、作品全体の構造として、主人公白雲は物語が進むごとに時間が進んでいるが、対して二人のキーパーソンである博士と名月、彼らは物語が進むにつれて時間が逆行している。れによって「あのときの真意」を拾っていくという物語進行がなされている。点と点を追っていき、あるときすべてが繋がる。白雲は無知の側の人間であるが、進むにつれてことを知り、やがて当事者となった。そして当事者となった最も読者のよく知る白雲は、もっとも過去となる場所で消えていった。彼の願いは姉、名月が生きていること、そして幸せであることだったが、それはきっと、自分ではない「白雲」が果たしてくれることだろうと。

我々読者の視点で、本当の意味での白雲は「白雲」に願いを託し、またすべてを知る博士は、「白雲」に尽くした。かつてともに生きた仲間の願いを叶えるために。だから私は、今残された大切な想いを大事にしたい。

死を前にしたとき考えることは諦めか、足掻きか。願いは成就することが重要であって、成就され得ないと知った願いは、唾棄されるべきなのだろうか。白雲はもう既に長くないと知ったとき、博士の願いを叶えることを望んだ。しかし、それでも、名月とともにいたいという気持ちは捨て去ることができなかった。だから、託した。博士の願いは、きっと果たされていることだろう。きっと、名月の生きているだろう。自分が、自分だけが、この世界に取り残されてしまった。だけど、想いを託せる人はたくさんいて、絶対に、これまでの行動は無駄ではなかったんだって、そう、思える。

これらは当初、本人さえも滅私の行動であると認識していたようにも思えるが、最終的にそうではなかった。先述の通り、白雲の在り方は確かに名月と博士に影響を与え、未来を描いた。

 

 

点数:78/100 文章:5/10

 

『あやめの町とお姫様』感想

ひっさびさにシンプル面白くない作品やった!!!!!

はい。シンプルに面白くなかったです。

まず雑な概要、主人公は東京でサッカー少年として頑張っていたが、とあるきっかけからサッカーを断念せざるを得なくなり、故郷に戻ってきた。するとそこには夢で見た少女とそっくりの人が……。という感じ。実は彼女、戦国時代のお姫様で、なんとか帰る方法を探している最中……というわけではなく、ゲームやって現代を満喫中。お姫様の運命やいかに!

なんです。途中いろいろあるものの、話の大枠として、戦国時代からタイムスリップしてきたお姫様がいる、恐らく最終的にその子は戦国の世に帰る。なのだが、そういったことへの言及が殆どない。記憶にある分には最序盤と終盤。それ以外でまともにそういった(おそらく)本筋の話をされた記憶がない。はて……

個別はそれが顕著で、たいした尺もないうえに一生どうでもいい話をされる。いや、聞いてないです……。順番に鳴子蘭から。いわゆる先輩的な人。個別では以外にも質素で雑な性格であることが示されていて、まぁ好きな人は好きなんじゃないかなという感じ。話の内容はどうでもいい。作中で大きな存在感を示すイズミーという企業がある(とはいえその関係者等の人はテキストですら登場することはないのだが)。その社長の愛人との娘というポジション。その風評が広まり、それをどうにかするお話。

次に古川姫子。かわいい。しかし話はどうでもいい。彼女は剣道をやっていて、それもかなりの腕前。だがとあるきっかけで剣道に対するやる気を失うものの、主人公があれやこれやとなんとかする。

次に七ヶ浜ユリ。一応幼馴染み。なんでも女優になりたいらしく、頑張っているが、父が反対。なんやかんやで主人公が解決。

ひとまずこれがあやめルート以外のお話。最初に言った戦国時代、タイムスリップ云々の話はここでされた記憶がまずない。まぁそれ自体は問題ないが、そもそも話が面白くない。本筋だけ知りたいなら本当にスキップしてもいいくらい。でもって各ルート30分から1時間くらいで読み終わるので、単純に情報量も少ない。まぁね、これからグランドルートもあるのでそっちに注力したと思って見ていきましょうよ……

あやめ!!!

先述のイズミーという企業が土地開発を行っており、主人公の住んでいる土地を含めた多くの土地を買収しているらしい。こりゃ大変、みんなで反対運動をしましょう!

その過程で主人公の身を預かってくれていたおじさんが亡くなりました……。なんでもイズミーの関係者か、もしくは親戚に殺されてしまったんではないかと。はええ、大変だ、いったい誰が…………わかりませんでした。特にそれ以降の具体的な言及がなかったために。

もっとこう、なんだろう、なにかやりようはあったんじゃないかって、そう、思ってしまいます……。ここの流れについて、本当に唐突におじさんが亡くなって、何もわからないままだった。しいて言えば、ここから主人公とあやめの結束が強くなったとは言える。必ず、この大切な町を守らなければ、そんな思いを抱いていた。

ここまでの流れ、基本的にタイムスリップ云々の話と特に関連性はないが、一応これがきっかけであやめの過去へ戻るという決意はより強固になったと言えるかもしれない。で、反対運動の甲斐あってかひとまずの工事はとりやめ? になったそうな。そこからなぜかあやめがもうここにはいれないみたいなこと言いだして、なぜか光に包まれて、なぜか元の時代に戻っていった。なんで???

と、基本的に本当に面白くない作品だったが、最後だけ、元の時代に戻っていったあやめからのメッセージだけはまぁ、好きです。特に思い入れもないので感動するようなもんでもないですが。というかここの話だけを聞いてじゃあやってみるかとなった作品だったのでこの一瞬が本作をプレイした理由の10割です。そこ以外がここまで面白くないとはさすがに想像してなかったけど……。

 

 

点数:52/100 文章:5/10

キミとアイドルプリキュア♪

がびっくりするほどおもしろくない2

 

(これめっちゃただの保険なんですが、フレッシュへの流れ弾もあります)

 

キミとアイドルプリキュア♪ - 思考溜り

↑前回の

 

さてさて、ようやく終わりました。プリキュア懲役期間が。前回これでもかと酷評したキミプリですが、やっぱりというかなんというか、本当に面白くなかったなぁ……。前にも言った気がするけど、フレッシュプリキュアは主人公の思想が嫌いだし、そのうえで明確につまらないと考えていて、キミプリはただひたすらに面白みがない。そんな比較をした気がする。とはいえ前回時点でまだ半分、まだまだ巻き返せ……なかった!! むりやんこんなん。こんな、シンプルに面白くないですみたいな脚本一生やられてどうしろと。

ただ、ここだけは注意しておきたいのが、映画はめっちゃ面白いです。本編はフレッシュと並んで頭一つ抜けて面白くないキミプリだけど、逆に映画はかなり上位来るくらい面白いです。キミとアイドルプリキュアって、映画限定の作品だったんだなぁ……。

てことで、とりあえず各話毎適当に感想

 

27話。稲葉央明。早速で申し訳ないんですが、特にコメントなしで。

28話。井上亜樹子。問題回。実は咲良うたの「キラッキランラン」ってこのネタ自体が初出だったわけじゃないっぽいです。うたのおばあちゃんの言葉が元になってるっぽくて、それが「ショボッボボンボン」。はい。「ショボッボボンボン」です。

はい?

自分の耳が信じられなくて、終わった後もう一回見直しましたね。全然私の耳はおかしくなくて、おかしかったのはおばあちゃんのセンスだったわけですが。一応作中の時系列的に、多分「ショボッボボンボン」が初出なんですよね。いやどんなセンスしとんねん。いやまぁ、それについては私個人の好みだったとしても、「ショボッボボンボン」って、さすがに言いづらくないですか?? 結局「キラッキランラン」があるから他に派生した言葉が生めるわけで、それはひとえに「キラッキランラン」に一定の言いやすさ、中毒性、そういったものがあるからだと思うんですよ。最初こそ「キラッキランラン」って言いづらいし、初見文字だけで発音するのなかなか難しいですからね。にしてもやっぱり聞いていくうちに馴染んでくるわけで。対して「ショボッボボンボン」は過去回、「キラッキランラン」の元となったであろう登場だから必然的に登場は少なくなる。それでいてこの馴染みの悪さ、すごいと思います。

29話。加藤陽一

30話。加藤陽一。ここはセットで。

このハートキラリロックで、プリルンは私のこと忘れちゃったんだよね……って、咲良うた。ああ、そういえばそんなこともあったね。あまりにもお話が薄かったので忘れてました。そうなんです、メロロンの代償が残ってたんですよ。プリルンの代償(笑)は一瞬で消えてましたけど。

──閉ざされたのは、メロロンの未来。

まぁなるほどねー。メロロンがもともと妙にあたりが強いことから一定数こういう予想をしていた人は見かけたし、展開として妥当なライン。たださァ!! これもプリルンの記憶取り戻したとき然り、なんでこんな短い話数で全部片づけようとするんだよ!!! プリキュアって全部シリーズ脚本の人が書くわけではないにしろ、1年あるんだよ。いくらでも感情を育てる土壌があるんだよ。それを一切合切無視してなんの感慨も湧かない状態でさっさと問題を片付ける? 本当に、これも何度も行ってるけど、最大限の侮辱を込めて、技術的にすら面白くない作品だと思います。フレッシュも、キミプリも、恵まれた展開からの恐ろしくつまらない脚本。逆になんでその導線あってこんなことになるん?

31話。綾奈ゆにこ。実はそんな嫌いじゃない。キュアアイドルがアイドルプリキュアの中心で、太陽のように輝く存在、それは彼女の輝かしい笑顔に相応しいと思う。その風格はキュアアイドルにたしかに存在する。

32話。金杉弘子。プリルンとメロロンが人間態で学校行く。びっくりするほどなんもなくてビビる。大体一応の問題が解決したあとのこういう日常回ってなんとなくで楽しめたけどなんもなかった。まぁ……キミプリになんとなくな面白さを求めるのも酷か。

33話。山田由香。ある意味問題回。くりきゅうたとかいうまーーじでしょうもないやつ、いつまで擦るん。キミプリ1話の質の悪さの原因の1/3くらいはコイツにある気がするのでできることならこのまま消えてくれるとありがたかった。

34話。横谷昌宏。トロプリのシリーズ構成の人。まさかここで出てくるとは……。あまりにキミプリが面白くないのでバランス調整のために呼ばれたのかと思った。実際この回だけ特にお話に動きがあるわけでもないのになんか面白いんですよね。それから無意味なキラッキランランが当社比なかったのが良い。いつもは鬱陶しいくらいにキラッキランラン~って言ってる咲良うたも横谷脚本の下ではさすがにおとなしい。

35話。井上亜樹子。まぁまぁ、そんな嫌いじゃない。普段見れない組み合わせでの日常は新鮮だし。

36話。金杉弘子。これこそ別にコメントない。キミプリLIVEはめっちゃ楽しかったです。

37話。山田由香。順当。ジョギ、いったいここからどんな闇落ちするんだろう……。

38話。綾奈ゆにこ。咲良うたの感情が荒ぶる回はどうしてこんなに鬱陶しいんだろうなぁ……。鬱陶しいという言葉ですら何重ものオブラートに包まれている。

39話。稲葉央明。まわれ! 寸田先輩! じゃなくて! コラボ回だろうが!! ぱっと見じゃわからんて。せっかくのコラボ回なのにこんな消費の仕方していいのか……? でもって一応こころのフォーカス回も兼ねてる。詰め込んだ要素が多い割にはすべての要素が薄い。

40話。井上亜樹子。比較的面白い。というかキャラフォーカス回ではななちゃんの回が圧倒的に出来がいいね。圧倒的と言ってもたかが知れているけど……。

41話。稲葉央明、加藤陽一。しょーーもな!! なんで今急にこれやった? 横暴な生徒会に対抗して、自分も、と。で、明らかに覚悟が違うことを見せつけられる。はえー。

あとこれ、途中雨が降ってて、こころが傘忘れたから自分のを貸す、っていうシーンがあるんですよ。当然生徒会長は自分の傘を持ってないから濡れて帰るんですけど、そのあとどう考えてもこころの目に入る場所から帰るんですよ。かまってちゃんか?

まぁそれはさておき。生徒会長の覚悟に心打たれ、立候補を辞退する。あーはいはい。こういう存在意義を疑う回に、シリーズ構成がいるんだよなぁ……。共同名義とはいえ、40話台でシリーズ構成の名前があるお話に、まさかの情報量無。なんてこった。

42話。山田由香。うおおおおお追加戦士だあああああああああああからなんで、積み重ねをカットして、どうでもいい話を入れて、たった1話に情報詰め込むんだよ!!!

現状これに関連してわかること、ジョギとカイトさんの間で、「なにかしら」があったこと。以上。そのなにかしらも、正確にはなにかしらが起こる直前ですからね。結局ジョギは何考えてるんだっていう。そんでもって実際にわかったのは謎感情で急にカイトさんに対して悪い感情持ち始めたとかいう利己的極まりない理由。その流れでカイトさん恨むのはだいぶキツい。

とはいえ、とはいえですよ、プリキュア化の流れとしてはまぁ王道っちゃ王道なので、それ自体はいいと思います。少なくともプリルンとメロロンの感情もへったくれもないアレよりはよっぽど楽しく見れました。プリルンとメロロンのアレよりは感情の積み重ねがなくてもこころが動かされやすい、また最低限、本当に最低限の情報はまぁ、なくは、なかったから、とも言える。

ただまぁ、わんぷりに続き、まるで義務でもあるのかと疑いたくなるような雑な男子プリキュアの登場はそろそろやめません? やるならもっとちゃんと出してほしいです。

43話。井上亜樹子。すでにプリキュアというアイドルを獲得した段階から現実的アイドルの勧誘を受けるという展開自体は今更感というか、本当にこの終盤でやるようなことかと思いますが、まぁいいでしょう。咲良うたがある日ポンと手に入ったアイドルという身分を改めて見つめなおすような機会があったら嬉しかったとも思う。なかったけど。

ちなみに最後カイトさんの「うたちゃんは、たくさんの人を笑顔にしてきた。彼女は、アイドルなんだ」って呟きは結構好きです。

 

44話。綾奈ゆにこ。結構真面目。そもそもが面白くないので真面目な話されるとシンプルに面白くないんだよね。

45話。横谷昌宏。恒例のクリスマス回。

46話。金杉弘子。新年。特になし。

47話。山田由香。山田由香!? ここにきて加藤が書いてない???

48話。井上亜樹子。井上亜樹子!? まだ加藤書いてない??? 最終話直前なのに??? お話自体は普通に面白かった(当社比)と思います。はい。

49話。加藤陽一。やっとか!!! このお話に限って結構ちゃんと面白いです。なーんか今まで咲良うた本人によって雑に消費され、雑音でしかなかったキラッキランランが急に思想持ち始めた。作中で闇と光の共存、闇がなくなることはないという意識、そういった文脈からの一緒ならキラッキランランはかなり良い使い方。

やっぱり、あくまでアイカツのアイドルとしてではなく、プリキュアのアイドルとして、いかに太陽を目指すかではなく、太陽としていかに輝くか。

街のみんなが水晶に封印されてしまったとき、笑顔のユニゾンを歌って、「答えてほしいな」と言えばみんなが応える。ああ、やっぱ笑顔のユニゾンって名曲……。

これがアイドルとして持つ太陽のような輝きで、そのコールに「キミ」がレスポンスする。

「どんなときだって、キミがいるから輝ける」

「ダークイーネ、私、あなたのキミになりたい」

 

本当に、49話単体でだいぶ要素は拾える。逆に言うと49話以外を考え始めるとノイズにしかならない。一応キミプリの話を一緒にした人にも確認したけど、49話より前にテーマ拾えるとこないよね? 本当にこれ、49話だけのお話です。

 

 

ってな具合です。あー……やっと終わった……。長い長い懲役期間がやっと終わった。次の名探偵プリキュアは村山功だから、高確率でかなり面白いだろうし、仮に微妙だったとしてもその微妙さに納得を得られる、そんな作品になるんだと思う。ああ、本当に長かった。

ちなみにカイトさんさ、結構王道な展開でよかったといったけど、アレプリキュア化の理由としては本当に王道だからこの段階で出てくる追加戦士? ではないか。まぁ仮にもキュアを持つプリキュアとして、正直どっちにしろ弱いんよな。この程度の負う動作は初期メンバーとしているべきで、それこそキュアアンフィニを私が好きなのは、しっかりとした下地と、思想の共鳴があったからこそ。賞味キュアコネクトに対して思想の共鳴しましたとか言われてもじゃあ過去のプリキュア見て何回思想の共鳴すんねんって感じなので。親友を想ってプリキュアになった、それはいい。しかし40話台の終盤でやるには弱すぎるし、なにより1話だけの登場と考えたら本当に必要だったか考え直すべきで、せめてそれ以降の戦いに参加して、追加戦士として振る舞ってほしかった。先も言及した通り、キュアアンフィニとキュアコネクトとでは、根本的な下地が違う。あと、一応キュアウイングにも言及をしておくが、これも私なりの考えはあるものの、とりあえずここでは本題だけ。正直なところキュアウイングの思想は強いのかと問われればいいえとなる。しかし私はキュアウイングは特にマイナスの言及をするつもりがない。何故かと言えば、初期メンバーだから。さっき下地がどうのという話をしたが、初期メンバーに関してはあればよし、なくてもこれから培うものであって、必ずしもそれが必要というわけではないと考えている。キュアコネクト、もっとやりようはいくらでもあったと思います。

で、だ。本編の総評的なのを、ちゃんとしときましょう。まぁ言うまでもない気がするけど、めっちゃつまんなかったな!www

一年を通して、こんなに面白くないという感情で支配され続けることになるとは思わなかった。フレッシュですら、3話、たった3話ではあるが、ちゃんと、面白いと言えるお話が存在していたのに、キミプリはしいて言えば最終話だけ。最終話なんてむしろ面白くなきゃ困るわけで。まぁフレッシュはその最終話がしっかりつまらなかったわけですが。名探偵プリキュアでは、その年のプリキュアがしっかりと面白いことを、噛みしめて見ようと思う。いいかい、プリキュアがちゃんと面白いことはな、ありがたーいことなんだ。しっかりと、感謝しなきゃいけないよ。

たんプリでも同じような記事は書きます。評価は180度違うでしょうが。それでは🖐

『空に刻んだパラレログラム』感想

すみません、藍住ほたるに思考トレースされています。

 

空に刻んだパラレログラム、今更になりつつも、終了。本当なら水葬銀貨のイストリアが終わったときに手を出しているべきだったのだが、いろいろあって今に。他ウグイスカグラ作品とはかなりずれ込んでしまったものの、やはりルクル、今回も面白かった。

 

 

 

物語的パラレログラム

まずルクルとは、物語的世界認識を色濃く持ち続けるライターであることは常々考えている。彼のウグイスカグラ以外の作品はプレイしていないため、この4作品のみの話となってしまうが、実際に考えてみれば紙の上の魔法使いから始まり、冥契のルペルカリアに至るまでの物語はそれで問題なく語られ得るものだ。その点において、たしかに本作は物語的な認識は薄かったようにも思う。本作は「人」の存在を外すことはできない。無論、他3作品においても「人」に対する言及は多くあった。頻繁なモノローグによってキャラクターの深堀りは多く利用されている。

敢えて言えば、本作全体を彼女たちの物語として捉える文章はいくらか存在した。しかしそれを物語的世界認識と言うには弱い。この世界というフィルターを通している以上、すべては物語たり得、どう認識するかでしかない。その程度の話を彼ら、彼女らの物語と表現することになんの特異性もないのだ。

なればこそ本作は、今まで私の認識していた物語的、という世界観を一旦忘れることは肝要であるように思える。なにも全体を見ているからと言って、細部を見ていないわけではない。思えばウグイスカグラの彼の思想は、紙の上の魔法使いが基礎であり、物語的というあからさまな特徴を思えば空に刻んだパラレログラムが異質であるようにも考えられるが、紙の上の魔法使いという作品を思い返したときに、本の世界の内と外、この概念は確かに存在していたはずだ(ここで冥契のルペルカリアについての話をしたいのですが、記憶がかなーり曖昧なのでいったん置いときます。覚えてればいつか追記します。再プレイした結果書かなくていっかとなる可能性もある)。イストリアをプレイしたときに、抱いた印象。それは演者と観客の絶対的な隔たり。演者である限り、観客である限り、双方は決して交わることはない。その交差は物語、要は世界の破壊であり、それは許されるはずがない。イストリアにおいて自身が観客であることを否応なしに感じさせられた。また、ルペルカリアではその境界線が失われつつあった。しかし失われつつあったからこそ、それは再度明確なものとされなければならない。

さて、本作ではその軸で考えるとすれば、純粋な物語として存在していることに注目すべきだ。イストリアにおける絶対的な隔たり、ルペルカリアにおける消えつつある隔たり、ではパラレログラムは? それは認識すら感じさせない隔たり。イストリアは否が応でも隔たりを感じてしまうがために、手を伸ばしたくなってしまった。ルペルカリアは消えつつあったがために手が届くかもと勘違いしてしまった。パラレログラムは、手を伸ばそうとは、考えなかった。それは当たり前の事実。物語は物語であって、届き得るものではないのだ。理想的な青春模様。それをすでに失った人である宝生歩というフィルターを通して向き合うこととなる。当然だが、本作の物語における世界はそれだけで閉じられている。「私」の存在など意識すべくもなし。

 

 

藍住ほたるという異常者

藍住ほたるは異常者です。彼女の思考すべてが、受験生時代を含む、醜い自分と重なり、本気で頭がおかしくなりそうになる。

クールぶっているのは、衝動的な自分を隠すため

皮肉を口にするのは、単純な自分の心を誤魔化すため。

本当に思考トレースされている???

基本的に彼女の感情から受け取れるのは自惚れと劣等感のアンビヴァレンス。自身の才能に溺れることと、それ自体を理由に大きな劣等感を抱えることは決して矛盾する感情ではない。作中何度も常盤木蓮という才能ある優等生を前にして自信を卑下することを多く言っていた藍住ほたるだが、彼には勝てずとも、という一定の自負は確かに感じられた。藍住ほたるの感情を見るにあたって、私自身の考えを多く当てはめることになってしまうが、それほどまでに彼女に対して負のシンパシーを感じた。

自身の能力について、一定の自負がある、しかし自分以上の才能を目の前にしたとき、自分にはできないからと、逃げる。いつも飄々としているのがかっこいいと思っていて本気を出したくないけれど、結局泥臭く食らいついてしまう。だから自分はダメだと、思い込んでしまう。才能に対する自負が日々肥大化していって、それに対応するのはすべての結果に対する劣等感のみ。

彼女が殻を破るまでの惨めさは、ダイレクトに私に刺さる。お願いだから許してほしい……。

 

境遼二という凡才

なるほどたしかに、境遼二という人間にはテレプシコーラの才能があった。しかし、作中の表現を見る限り、それが突出したものであるとは思えなかった。誰よりも多く練習を積み重ねた結果、確固たる能力を得た、という解釈がもっともしっくりくる。境遼二に覚醒はない。彼が頭角を現したと思われる中等部時代の水ヶ原夜月の撃破、この時点で境遼二は強かった。彼は作中で最初から最後まで、覚醒という段階を踏まなかった。水ヶ原夜月も、宝生歩も、宝生玻璃も、境遼二に挑まんとした選手は境遼二にボロ負けした。そして境遼二を脅かし得るまでに成長した。この期間、境遼二という選手が劇的に変化したという描写は存在しない。最初から最後まで、境遼二はもっとも堅実に、確実に練習を積み重ねてきたのだろう。

境遼二の強さは、盤石な基礎と、それを発展させることのできる知識。思えば境遼二という選手の強さは、恐ろしいほどの確実性にあったのではないか、と今になって思う。これを実現し得る才能はあったが、それを突出したものと捉えることはできない。

勝ちに拘る姿勢、圧倒的な練習、それを裏付ける確かな実績。ああ、真に私が求めていた在り方とは、このようなものだったのかもしれない。藍住ほたるのような負のシンパシーではないが、こちらもまた、思うことは多い。

 

全体として

冒頭にも話した通り、流石の出来。終始楽しく読み進めることができた。単純なスポーツものとしても楽しく見ることができるし、ルクル的な人の観察も楽しい。ただ、仮に本作を読む場合にルクル作品として最初に持ってきた場合、少し彼に対する読解はずれるな、と思ってしまった。先述の通り、本作においては彼の作品に多く見られる物語的世界観は確実に弱いと言える。しかし少なくともウグイスカグラ作品を読むにあたってその物語的世界認識の価値観は強く持ち続けるべきであると考える。そんな中で本作を最初に持ってきた場合は、やはりそれは欠落し得る価値観だろう。よって、もしこの記事を読んでいる方でルクル作品を読んだことがない場合は、2作品目以降にプレイすることをおすすめする。

とはいえ、人の在り方についてはらしいと、そう思える。私は藍住ほたるを、一般的な感情を持ちながらも確かな異常性を持つ者であると信じて疑わない。それは私自身の考えに基づくものではあるが、それを振り返り、やはり、これは後ろ指をさされ、嘲笑されるべきものであるのだ。そういった異常性の存在こそ、私がルクルに求める要素の一つであるのは間違いない。それだけに、境遼二というまぶしいほどの理想は、未だ遠くにある。彼は心の弱さこそあったが、圧倒的な根性もあった。この存在性のバランスが、境遼二というキャラクターをより魅力的なものにしている。

私の好きなキャラクターは、いつも歪みと純真さでできている。

ここまで言ってアレですが、一番好きなキャラクターは遺愛妖花です。

かわい~

 

 

点数:86/100 文章:6/10