思考溜り

その名の通り、ここには思考が溜る。どんなに崇高でも、下賤でも、わたしの思考の全てはここに溜る。

『AMBITIOUS MISSION』感想

ひっさしぶりのサガプラ作品だーー! 

前作かけぬけ青春スパーキングは散々発売前後にネタにしたにもかかわらず直前でひよって結局買わずに今に至る。いつか、プレイしたいなぁ……(遠い目)。しかし腐ってもサガプラキッズ、意気揚々と予約して買いました。……まぁ、買った理由はさかき傘だったからってだけなんだけども。

 

 

 

全体

全体として、そういった前置きで感想を言うのが難しいタイプの作品筆頭格のシナリオを書くことで有名(当社比)なさかき傘氏。というのも、TRUEルート以外のルートにて本筋のシナリオの進行がまぁ遅い。無論TRUE以外のルートに価値がないのかと問われればそんなことはないし、それどころか前作金恋のシルヴィ然り、今作のかぐや然り、なにか決定的な存在にはなっている。しかしながらシナリオ単体として見た場合明らかにTRUEへの布石でしかなく、そういった事情を加味するどうしても全体としての面白さは下がってしまう、そんな作品。

つまるところ最終的にどうだったのか、という感情で面白さを判断するわけだが……うーーーーーん……。いや、かなり面白かったし、客観的に見て完成度も高かったと思う。でも、何か決定的に私にとって足りないものがあった、そんな感想が浮かぶ。先刻も言った通り非常に面白い作品ではあった。ではあったのだが……なんか違う。

……ので言ったん脇に置いておく。パロネタ、パロネタについての話をしたい。金恋でその悪名を世に知らしめてしまったことは数年前と言えど記憶に鮮明だ。しかし、本作にてあまり評判のよろしくなかったであろう(周囲の意見しか知らないのでもしかするとそうではない可能性もあるだろうが)パロネタをまさかパワーアップさせて入れるとは思ってもみなかった。これは勘違いだったらよいのだが、金恋のときと比べてだいぶ量増えてる……? それとも私の知見が広がってパロディをそうであると認識できる数が増えただけ……? まぁ、どちらにせよ今作のパロネタは流石に多すぎて胃もたれした。

しかしそうは言うものの、日常会話については普通に面白かった。安易な下ネタと言えばそれまでだが、エロゲというものは中高生をメインターゲットにしているらしいので、みんな大爆笑だったのです。

といった感じ。次!

 

虹夢

愚か。

ではまず、肌が少し黒めだとか、ギャルだとか、もろもろの性格だとか、そういったことの一切を抜きにして、一度上記2点の画像を凝視してほしい。かけぬけの響にも同じような感情を抱いたのだが、なんともサガプラ的苦手な顔というものを象徴している気がする。

という感情が前提にあったのを念頭において、このルートを読み進めた。これから先にどう足掻いても希望なんてなかったんだ……。実際シナリオもあんまり。ここだけの話結構読み飛ばしてしまったところがあるので深く言及することができない。まぁ、彼女の言う、数字がどうのって話には、まったく共感できなかったのでそれだけ。

 

弥栄

虹夢に比べると順当に面白くはあったと思う。クマが出てきたりなんなりしたときは「うん?」となりはしたが、脇道と考えてご愛敬。

 

かぐや

可愛い(可愛い)。まぁ、普通に良かった。

でも基本的な情報があてなルートに収束するので語るところが結構少ない気がしなくもない。

 

あてな

今まで謎だったことが次々明かされてく感覚、たまんないねぇ。特に「怪盗さん」の真実はわかりやすくも実直な種明かしとしてとても強い。

あてなとあてなを重ね、手の中にあるものを思い出す主人公、これには思わずウルっとした。

そう、そうなんだよ。「自分の手の内にあるものがなんなのか」、やはりこれが本作の主題なのだなぁ。過去編は最小限でいい。何故なら自分が今、その手にあるものを認識するための時間だから。過去は、どう足掻いても過去だから、手の内にあるというわけではないんだ。

 

というわけでなんだかんだ面白いし氏らしいメッセージも十分受け取れた。それだけあれば結局満足だった感じある。でもやっぱり何か足りない気がするんだぁ……それが何かはわからないけど!

 

P.S. 感想がなかなか思い浮かばず、投稿まで妙に時間が空いてしまった上にその影響を受けていつもより質の低い感想文な気がする……つらい。

 

点数:78/100 文章:5/10 味:旨味、塩味