思考溜り

思考溜り

その名の通り、ここには思考が溜る。どんなに崇高でも、下賤でも、わたしの思考の全てはここに溜る。

キミとアイドルプリキュア♪

がびっくりするほどおもしろくない。

 

さて、先日26話が放送され、例年通りであれば半分を過ぎた今年のプリキュアであるが、これでもかと言うほどおもしろくない。面白みがない。まず、前提として過去作を見た中で(初代andMH、スイプリ、プリアラ未視聴)2つ、面白くないと感じた作品がある。他は評価の高低あれどおもしろくないということはなかった。

まず一つが、フレッシュ。これは本当につまらない。キミプリは面白くないで済んでいるが、フレッシュはつまらない。主人公の桃園がかなりウザい性格をしているうえに、思想として後輩にほぼ上位互換的存在がいる(相田マナ、愛乃めぐみ。彼女らはそれぞれに思想の方向性は違うが、桃園の思想がしょうもないからどちらの下位互換も足り得る)。そんなフレッシュでも3話だけ、面白いと感じた話がある。それが22話、28話、46話。この3つ、明らかに他と雰囲気が違うというか、どう考えても他よりも脚本が上手い。はい、みんな大好き成田良美ですからね。他にも一応彼女が担当している回はあるが、基本的に面白みを感じたのはこの3話。特にこのうちの一つ、22話は23話の前座的立ち位置としてかなり巧い。巧いのだが……23話がどう考えても下手すぎる。実は友人が敵だった! こんなにも恵まれた展開から恐ろしく下手な脚本。展開はどう考えても面白いのになぁ……とか考えながら面白くないと思って見てたの、そうあることじゃないですよ。本当に伝説の23話! とかもてはやされてるもんだから、ここまで面白くなくてもここは流石に……と期待した気持ちは見るも無残に消えていった。すまん、これ評価してる人何を評価してるん? 実際、フレッシュプリキュアが好きと言ってて、例の回と成田回を挙げていない人がいない。なぜ……。前川淳の回で見どころを教えて!!

閑話休題。今回はキミプリの話をするために本記事を書いている。

さて、上記の通り、フレッシュという最大の最低がいるためにまぁ……という気持ちもあったが、正直なところキミプリは1話からだいぶパンチが弱かった。フレッシュにすらあったものが、キミプリにはなかった。それが作品としての方向性、そして主人公の主な思想開示についてである。キミプリの1話には、なんか謎のお相撲さんを妖精の国に運んでた。それいるか? もっと、追加戦士とか出た、ある程度安定したきた時期にやるべきなんじゃないのか? 一方この点においては、フレッシュはやるべきことはやっていた。桃園がどういう人で、なにを大事にしているかはよく分かったし、それについてウザいと思うことはあれど無思想と思うことはなかった。これが普通。普通のプリキュアのテンプレート。その程度のことすらもキミプリはやっていない。しょーーーーもない話を一話でやっただけ。そうは言っても1話、まだ、まだ慌てるときじゃない……。そう思い聞かせて2話ごー。

はい2話。はぁ、まぁ、はい……。すみません、本当に話すことがないです。

3話。ここで脚本家が変わった。いなばちあき、ほん、知らないけど少なくとも加藤よりは見れるな。心なしかアイドルよりもウインクのことはわかりやすかった気がする。多分。

4話。井上亜樹子。正直カイトさんの回は比較的見れる回が多い。特にいうことなし。

5話。山田由香。見どころなし。

6話。加藤。加藤の脚本は本当に面白くないな!!

7話。加藤。こころ変身できたかぁ。よかったね。見どころなし。

8話。綾奈ゆにこ。このあたりからキラッキランランが鬱陶しくなってきた。キラッキランランってなんだよ。

9話。井上亜樹子。見どころなし。

10話。山田由香。正直見れんことなかった。ところでCDデビューってなに。きみらはどこに向ってるの。というか結局なんでこんなにアイドルプリキュアにみんな熱出してるんだよ。なんで普通のアイドルみたいなことやってるんだよ。田中さんは普通のアイドルのマネージャーみたいじゃんかよ。

11話。加藤。相変わらず加藤回は面白くないな。

12話。井上亜樹子。新キャラ来たし多少は楽しめた……かも。見どころなし。

13話。山田由香。言うことがなくなってきた。

14話。稲葉央明。だからなんだよ。何を意図してこれをこのタイミングで入れたのかさっぱりわからないんですけど。

15話。綾奈ゆにこ。見どころなし。

16話。井上亜樹子。ほんとになんで普通のアイドルみたいなことしてんの。カッティー、というか敵が思い悩む系のお話は比較的見れる。まぁフレッシュのときも言ったけど展開としてはまぁ、面白い方ではある。

17話。山田由香。キュアアイドルを守るためなら、プリルンなんでもするプリ! いつの間にそんな関係になったんだよ!!! 今何話で、実際に作中ではどんだけの時間が経ってるんだよ。どんだけ濃密な時間だったんだ。そうは見えなかったけど。

一番大事なものを代償にしなきゃ……

咲良うたとの思い出を……

まじでどんだけ濃密な日々だったんだよ。てかそれまでのプリルンの人生どんだけ薄いんだよ。

18話。加藤。問題回。うっっっっっっっっっっっざ!!!!! ズキューンズキューンうっさいんじゃボケ。咲良うたがただただ鬱陶しいだけの回。

19話。加藤。見どころなし。

20話。金杉弘子。思い出探しプリ~~~~~~~~クソシリアス!!!!!!!!

本気か? いや、急にどうしたん?笑 過去一何したいのかわからないんだけど。うたちゃん、なんで急に倒れたの? 心配されたかったの? もはやその解釈が一番しっくりくるまである。プリルンとの思い出の品でもあるペンライト、まぁそう言うにはだいぶ薄い思い出ではあるが、いったん隅に置く。

そのペンライトをなくしてしまった→うた「探さなきゃ」←わかる

見つけたよ!←よかったね

バタッ←???

一体何時間探してたんだ。雨降り始めたとはいえ安心したらそのまま倒れるって相当やばいと思うんだけどどうなんでしょう。総じて、意味の分からないクソシリアス。二度とやるな。

21話。大河内一楼。なんでここでこの人引っ張ってきた?

最初っから全話ラストのこと適当に流されたし、結局あれなんだったんだ。

そんなことはどうでもいいんだよ!!!

ねぇたまは願いを叶えてしまったメロ。もう思い出は戻らないメロ。奇跡でも起こらない限り……

そうだね。奇跡でも起こらないとね。まぁ、30話台とか、遅くとも40話くらいにはその奇跡ってやつは起こるんじゃないかな。普通に考えたらね。

さーて、今回のアイドルプリキュアは~? プリルンの記憶戻りました!!!!

やっすい奇跡だ!!!! あの、これのなにが面白いんですか。

22話。稲葉央明。普通。良くも悪くも普通。

23話。綾奈ゆにこ。これが私のサイン。……どこかで見たことあるような。気のせいか。多分気のせいだ。このお話単体で見れば、まぁキミプリの中でもだいぶ見れる方。

24話。井上亜樹子。普通。

25話。山田由香。比較的見れる。展開的に良い方ではあるから……。

26話。金杉弘子。この人の脚本めっちゃつまんない説ある。

 

ここまで書いて、一つ思うのは、加藤陽一は絶対金輪際プリキュアに関わるな。絶対。まず女児向けアニメって、割と物語の最前線的な立ち位置であると思うんですよ。まだ言語能力もままならないかもしれない年齢の女児たちが、これを見て、明らかな影響を受ける。そして今わからなくとも、いつか、プリキュアで言っていた言葉を思い出し、反芻する。そしてそのとき初めて理解する。本質的な読解は為されずとも、必ず作品に散りばめられたエッセンスは生き続ける。そんな大きなものでなくともいい。これから先、長い人生があって、その中いっぱいに存在するエッセンスの、たった一つにでもなってくれたなら。

しかし加藤陽一にはそのいつかがない。少なくともキミプリに関して思想らしい思想を感じないからだ。いつか思い出そうにも、「今」にすべてを置いてきてしまっている。端的に言って、未来がない。ゆえにこの薄さ。

一応断っておくと、私はアイカツが嫌いなわけではない。寧ろ好きだ(スターズの方が圧倒的に好きなことは置いといて)。アイカツについては、あれはあれで一つのフォーマットとしてよくできている。スターズがそのフォーマットの完成度を飛躍的に高めたことは間違いないが、アイカツ単体としても別に評価できる。少なくともキミプリよりもずっと評価できる。アイカツには、「いつか」はなくとも、過去と未来を繋げる大切な想いがある。それを繰り返し続けることこそがアイカツすることに他ならない。

だがキミプリにはそんなこともない。だってプリキュアは基本的に1シリーズ完結だもの。残念。本当にたすけてほしい。このまま最終話まで無が続くのであれば……どうしよう……。

もっと言うと、キミプリにおける加藤の思想は、ためにならない。そしてそのためにならない作品を、女児たちの大切な女児である時間を浪費させるには、あまりに罪深い。果たしてこれをどう完結させるのか、正直ここから見える展開なんてたかが知れているが。もうキミプリが無であることは諦めるから、願わくば、来年の脚本家はまともな人であること願う。間違っても、加藤が続投されるという悪夢にはならず、そして今年の映画の脚本家でもないことを願う。不幸中の幸いなのはプリティーシリーズのように1年以上やるのではなく、1年で終わることが確定していること。アイプリが、対岸の火事のままであれ。

結局、ちゃんとした内容について触れたかったが、そもそも内容がなさすぎてこんなことしか書けなかった泣 一番面白くない、つまらないと思っているプリキュアはフレッシュだが、作品として否定したいのはキミプリ。フレッシュはどんなにつまらなくても、ウザくても、弱い思想でも、思想が存在する分まだまし。これから先、一生ものの記憶になるであろうプリキュアで、無思想のキミプリを放送していることは本当にないと思います。本当に、本当に、加藤陽一プリキュアを書かせてほしくない。

 

 

あとこれは本当に作品内容とは関係ないただの余談なんですが、キミプリ以降の公式の振る舞いがなんだか気持ち悪い。なんか雰囲気地下アイドルみたいになってません? 気のせいならいいんですけどね?