思考溜り

その名の通り、ここには思考が溜る。どんなに崇高でも、下賤でも、わたしの思考の全てはここに溜る。

『執事が姫を選ぶとき』感想

今回はネタバレ一切なしです。

久しぶりにゆるめの作品。シナリオに期待、というよりはいわゆるキャラゲーとしてのストーリーを求めてこの作品を購入。しかし、いざプレイしてみるといろいろと気になる点が多く見つかった。

1点目は、mobキャラの使い回しである。ストーリー序盤で5人いるヒロインに一週間日替わりで仕えるというイベントがあるが、その度に囲いとしてだったり、嫌味を言う人だったりが登場する。これは毎回違う。つまるところ最低でも5人はmobキャラを用意しなければならないのだが、この作品内で用意されたmobの立ち絵は3種類で、声優も同じである。別にmobなんだから最悪立ち絵はなくてもいいと思うのはわたしだけだろうか。というか、多くの作品ではそうなっている。まぁ、これ自体はそう珍しいことでもないが。

2点目は、「お嬢様」という言葉が非常に諄いと感じた点。100歩譲って執事たちがお嬢様方が〜というのはわかる(それでも十分諄いが)。しかし先生すらもお嬢様が〜などと言っているので、非常に耳障りである。普通お嬢様なんて単語連呼するか…?ここにはそれほど社会的地位の高いお嬢様方が多く在籍していることを強調したかったのかもしれないが、さすがに違和感を感じる。

3点目は、わたしに男女差別の思想なんて無いし、寧ろ究極的な男女平等主義者なのでそれを踏まえて聞いてほしいのだが、学園理事に男がいないなんて状況がありえるのだろうか。わたしはこういったことに殊更詳しいわけでもないので、わたしがおかしければそれで構わないのだが、少なくとも違和感を感じた。それに加えて理事会の理事たちの話し方が学生っぽく、「◯◯だよね〜」などと平気で主人公に話しかけてくる。これは理事以前に大人として問題がある。(まさかとは思うが先のmobと声優同じじゃないよな…確認してないからわからないが…)

といった具合に減点ポイントは多く見つかった。まだあるが、ストーリーに触れるのでスルー。

その他シナリオ平凡、音楽も平凡。絵はCGに若干の問題あり、システム面もあまりよくなかった。どこをどう褒めればいいかわからないが、ここが致命的という点も無し。とても特徴に欠ける作品だ。

 

雑感

特徴は無いと言ったけど別にそこまで嫌いってわけでもない。好きにはなれなくて、嫌いにもなれない。あー、いや、いたな。真姫は正直めちゃくちゃ嫌い。こういうしっかりしてて武道修めてますー系のキャラ、よくいるけど腹立たしくてしょうがない。言及はしないけどY社のRのHとか、なんでか見てるだけでイライラする。主人公を〜殿!と呼ぶのも腹立たしいことこの上ない。それに大層な正義感掲げて人に迷惑かけてさ、人として最悪。

そいや、ドレスもあんま綺麗とは言えないデザインだったな。変に飾ろうとしてるようにしか見えない。

因みに男キャラは普通に好き。蔵之介いい人だし、黒崎先生はおじさまって感じでよき。

で、ここまでボロクソ言っといてなんだけど、普通に楽しんだ。決して良い出来とは言えないけど面白いと思えるところも普通にあったし、シナリオも纏まってはいたんじゃないかな。纏まっては…ね…。

おすすめはしないが、手に取ってみるのを止めはしないよ。

 

点数:47   文章:普通 味:塩味少々旨味ごく少量、全体的に薄味